きかい‐か〔‐クワ〕【機械化】
【機械化】(きかいか)
歩兵部隊に自動車を配備し、兵士がそれに搭乗して機動できるようにする事。
これにより、徒歩や鉄道での移動に比して格段の移動速度と柔軟性を得ることができる。
師団・旅団など戦略級単位の部隊に一括して配備する事が多く、「機械化師団(旅団)」と表現される事が多い。
第二次世界大戦において、ドイツ軍が歩兵を戦車に追随させるためにトラックを用意した事を起源とする。
この時代の機械化は特に「自動車化(モータリゼーション)」と呼んで区別する場合もある。
現代では大いに推進され、単に自動車を配備することは当たり前になってきている。
このため、現代で「機械化」と呼ぶ場合にはIFV(歩兵戦闘車)やAPC(装甲兵員輸送車)などの装甲車両を配備することを指す場合が多い。
機械化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 06:41 UTC 版)
機械化(mechanization)とは、腕力を要する仕事に人間の労働者を補助する機械を導入すること。また、人間や家畜の単純労働を機械で置換すること。機械化の次の段階が自動化である。手で使う道具も一種の機械化であり、ねじを締めたり、穴を開けたり、釘を打ったり、表面を磨いたりといった作業における労力を軽減する。
用語
「機械化」という用語は主に工業分野で使われる。蒸気機関駆動の旋盤などの動力供給された工作機械が登場したことで、様々な作業にかかる時間が劇的に削減され、生産性が向上した。今日、手で使う道具だけで何かを生産することは逆に珍しくなっている。
軍事での用法
軍事において「機械化」とは、無限軌道の装甲戦闘車両(特に装甲兵員輸送車)を使用して軍勢を戦場まで輸送することをいう。機械化は歩兵の機動力と戦闘力を劇的に改善した。先進国の軍では、空挺部隊を除いた歩兵はほとんど全て機械化されている。[要出典]
また、「機械化」はそれまで馬が果たしていた様々な機能(兵站や大砲などの牽引)を自動車で代替することを指すこともある。[要出典]
農業での用法
農業での「機械化」は、人力や畜力を動力源として単純な道具で行っていた作業を電動機や内燃機関を動力源とした農業機械で置換することをいう。これには例えば、足こぎ式の脱穀機からもっと複雑な耕耘機、さらにはGPS誘導式コンバインハーベスターなどがある。
労働力としての機械と人間
単純労働力の効率を比較すると、人間の労働者の効率は1%から5.5%である(手仕事から全身を使った仕事までの作業の種類によって異なる)。内燃機関はだいたい20%の効率である[1]。中には50%弱の効率の内燃機関もある。電動機の効率は90%である[2]。水素を燃料とする内燃機関の効率は30%である[3]。水素燃料電池を使ったエンジンの効率は40%から60%である[4]。
内燃機関を使う場合のコストと人間の労働者を使う場合のコストを比較すると、同一コストで可能な作業量は内燃機関の方が多い。1リットルの化石燃料で内燃機関を駆動した場合の作業量は、100人の労働者が24時間両手で作業した場合、または10人の労働者が脚で作業した場合に相当する[5]。
仕事量という面でも、人間は機械に及ばない。平均的な人間が一日中働いたときの仕事量は250Whだが、機械なら遥かに多くの仕事ができる。例えば、人間が一生懸命働いても1kWhの仕事をするのに4日かかるが、同じ仕事を内燃機関でやらせると、1時間弱でしかも1リットル未満の燃料消費で実行できる。
効率の面でも仕事量の面でも人間は機械に太刀打ちできず、経営者が単純労働に機械の方を選ぶことは明らかである。人間は少なくとも労働で消費したカロリーと同じだけの経済的補償がなければ生きていけないし、多くの場合それ以上の賃金を要求する。労働者の賃金をたとえ1日1ドルと仮定したとしても、1kWhの仕事に4ドルのコストがかかる。これは例えば太陽光発電パネルのエネルギーコストよりも高くつく[6]。
関連項目
脚注・出典
機械化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 16:59 UTC 版)
「Wargame Red Dragon」の記事における「機械化」の解説
※この「機械化」の解説は、「Wargame Red Dragon」の解説の一部です。
「機械化」を含む「Wargame Red Dragon」の記事については、「Wargame Red Dragon」の概要を参照ください。
機械化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 19:34 UTC 版)
「テキサス州の石油ブーム」の記事における「機械化」の解説
1879年、カール・ベンツがドイツで信頼できるガソリン燃焼エンジンの最初の特許を取得した。1885年には、最初のガソリン自動車、ベンツ特許モーターワーゲンを生産した。この新しい発明は直ぐに実用化されて、ドイツとフランスで人気を博し、イギリスやアメリカでも関心が高まった。1902年、ランサム・E・オールズが低価格自動車を大量生産するために、生産ラインという概念を編み出した。間もなくヘンリー・フォードがこの概念を実用化したので、1914年には中流階級労働者でもフォード・モーターが生産した自動車を購入できるようになった。 1920年代にはアメリカ合衆国だけでなく他の国でも自動車生産が爆発的に拡大した。このことに加え、工場や産業機器に動力を与えるために石油派生品を使うことが多くなり、世界中の石油事情がさらに高まっていった。
※この「機械化」の解説は、「テキサス州の石油ブーム」の解説の一部です。
「機械化」を含む「テキサス州の石油ブーム」の記事については、「テキサス州の石油ブーム」の概要を参照ください。
機械化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 22:45 UTC 版)
ミシンなど裁縫を支援する機械も発達しており、こと先進国で利用されているミシンの中には20世紀末頃よりコンピュータを内蔵した多機能化・高性能化した機器も登場している。これらミシンは家庭から縫製工場まで、様々な製品が様々な用途に用いられ、様々な縫製品を作り出している。 現在は自動化が進行しており、自動検反システム、自動裁断システム、自動袖付けミシン、自動ボタン付けミシン、自動縫製システムなどが使われるようになって、裁縫は労働集約的では無くなってきている。 大規模な縫製工場ではロボット化により裁縫に人間が関わらないこともある。
※この「機械化」の解説は、「裁縫」の解説の一部です。
「機械化」を含む「裁縫」の記事については、「裁縫」の概要を参照ください。
機械化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/12 01:20 UTC 版)
ボイラーの火室に石炭を投入する機械装置も存在する。大きな固定式ボイラーには標準的な装置であり、また大きな蒸気機関車にも火夫の負担を軽くするために取り付けられる。機関車用の場合はメカニカルストーカーまたは単にストーカーと呼ばれ、補助蒸気機関で駆動されるスクリュー式コンベアーで石炭を火室に投入する。投入後の石炭は、火夫が操作する蒸気ジェットにより全体に散布される。石炭火力発電所は通常、粉砕し粉末化された石炭を燃やすボイラーを使用する。
※この「機械化」の解説は、「火夫」の解説の一部です。
「機械化」を含む「火夫」の記事については、「火夫」の概要を参照ください。
「機械化」の例文・使い方・用例・文例
品詞の分類
- 機械化のページへのリンク