交直流電車の構造とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 交直流電車の構造の意味・解説 

交直流電車の構造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 00:36 UTC 版)

交直流電車」の記事における「交直流電車の構造」の解説

回路の設計直流型電車準じているが、抵抗制御場合では、屋根上に交直切換器と交流遮断器床下に交直転換器と変圧器整流装置搭載しており、交流電化区間では、交直切換器(変圧器1次側)と交直転換器(整流器出力側)が直流側から交流側に切替わり、交流電源変圧器により降圧し、整流器により直流電源変換ブリッジ回路全波整流)する。直流電化区間では、交直切換器と交直転換器が交流側から直流側に切替わり、変圧器整流装置介さず架線からの電源そのまま用いる。 交流専用車両に見られるタップ制御サイリスタ位相制御には通常用いられない。それらは制御過程交流不可分で、交流電化区間でしか使用できないからである。従って制御方式直流専用車両と同様な方式となる。ほとんどは直並列抵抗制御界磁添加励磁制御VVVFインバータ制御いずれかである。また、VVVFインバータ制御場合では、整流装置代わりとしてサイリスタブリッジによるサイリスタ位相制御とするか、または、PWMコンバータ装置使用してVVVFインバータ制御装置とともに1つにまとめた主変換装置とし、交直切換器だけで切替行い交流区間では架線からの電源変圧器とサイリスタブリッジまたはPWMコンバータ経てVVVFインバータ制御装置入り直流区間では架線からの電源そのままVVVFインバータ制御装置に入る。 補助回路では、補助回路用の交直切替器・断流器平滑リアクトル搭載しており、交流区間では、変圧器3次巻線から高圧補助整流器箱に納められ補助回路用の整流装置を介して直流電源変換され補助電源装置MG・SIV)に送られるが、直流区間では変圧器整流装置介さず架線からの電源そのまま通される交直両用車性能インバーター制御車の場合交流時と直流時でほぼ同等であるが、抵抗制御などの直流電動機使用車場合 連続定格出力交流時、直流時でほぼ同等であっても短時間最高出力直流時には定格出力4、5割増しであるが(過負荷耐量として 150 %で1分間)、交流時には定格出力程度であることが多い。これはコスト等の理由から変圧整流機器定格出力前後程度の物を搭載している事による。一方フランスTGVでは直流時の出力極端に少ない物がある。これはTGV新線交流であり、在来線乗り入れ時のための直流では大出力が不要なこと、電流大き直流送電場合大電送電出来ないことによる直流型電車基本にしているため、後述通り交直流電車変圧器整流器撤去して直流型電車改造した例もあれば、直流専用電車変圧器整流器付加して交直流電車改造した例、運用直流区間への乗り入れ不要になった交直流電車の交直切り換えスイッチ撤去する改造事実上交流区間専用車にした例もある。逆に元々交流専用電車として製造された車両交直流電車直流型電車改造した例は日本では無い。 走行中に直流切り替え正常にできるよう、屋根上に交直切換器・交流遮断器真空遮断器空気遮断器断路器など)を取り付けている。また誤操作により冒進した場合機器焼損ないよう交流側にヒューズを、直流側には変流器取り付けている。また、計器用変圧器抵抗器箱、直流保護接地装置直流交流避雷器などが設置されている関係で、パンタグラフ周りものものしくなっている。また実際ダイヤで交直流転換予定されている場合始発駅停車中に運転士遮断器正常に作動する確認することがあるその際遮断器から音がしたり、車内照明消え空調設備などが一時的に止まることがある日本交直両用車両では、極端に異な電源でも同一パンタグラフ使用していることが特筆される異な電源ではそれぞれに設計され集電装置搭載した方が集電装置回路の設計上は簡単であるものの、整備重量の点で難が残る。また日本交直両用車両が標準的に行う車上切替にも対応しにくい。しかし、日本国外では複数方式集電装置個別搭載する例は多く見られる交直流電車主回路抵抗制御)のモデル図。1交流遮断器、2交流避雷器、3交直切替器、4変圧器、5直流避雷器、6整流器、7交直転換器、8主開閉器、9断流器10主抵抗器11主電動機PWNコンバータ+VVVFインバータによる主変換装置での交直流電車主回路モデル図。1交流遮断器、2交流避雷器、3交直切替器、4変圧器、5直流避雷器、6主開閉器、7断流器、8PWMコンバータ、9VVVFインバータ10主電動機11接地スイッチ12主変換装置13コンデンサー

※この「交直流電車の構造」の解説は、「交直流電車」の解説の一部です。
「交直流電車の構造」を含む「交直流電車」の記事については、「交直流電車」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「交直流電車の構造」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「交直流電車の構造」の関連用語

交直流電車の構造のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



交直流電車の構造のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの交直流電車 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS