ハデスの敵対者
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泉 圭介(いずみ けいすけ) / ゼウス 声 - 塩沢兼人 有名作曲家。復活の鍵である亜理沙を星座モチーフの作詞コンクールの優勝者として誘き出すも、翔に奪還されてしまう。その後も亜理沙を諦めずに次々と部下を送り込むが人間を見下している為、亜理沙の奪取等の目的の前には一般人の生死は問わない。N県のとある山中にギリシャの神殿―オリンポスを再建しており、そこを根城に人間を滅ぼして神代を復活しようと、暗躍している。 一度は急所を突いてきた鳴海の前に倒れるが、レアの目論見でデュオニュソスを取り込んで完全体として復活、オリンポスに返り咲く。だがその影響で、ブロンドの短髪で目のキツい容姿から色黒の長髪に変化しただけでなく、レアを切り捨てる非情さも得る。 ゼウス時は遙か昔のギリシャで、オリンポスを治めた神。レアの偏愛が元でたった1人別所に隠されて育ち、6人兄妹の末子でありながらハデスやポセイドンを押し退け、全能神となる。ハデス達を陥れたのはレアではあるものの、支配者としての器・能力はきちんと持ち合わせており、完全な言いなりという訳でもない。ゼウスの性格自体はほぼ現代に伝わる神話通りで、姉であったヘラとデメテル以外にも沢山の妻を持つ惚れっぽい好色漢で子沢山、よくヘラの嫉妬心や不安を煽っていた。しかし結局最後にはヘラの元に戻って来るという、実は愛妻家。地上育ちのゼウスはハデス達と会った当時は年上の青年然とした容姿だったが、後にハデス達の成長が追い付き、ほぼ同年代の容姿を保つようになった。 読み切りだった第1話では、亜理沙達の学校の化学教師―鈴木という設定。だが連載化の決定により、現在の設定に変更されて鈴木もゼウスとは別人とされた。 堤 麻弥子(つつみ まよこ) / ヘラ 声 - 榊原良子 妖艶な人気女性歌手。読み切りだった第1話では、平という女生徒としてゼウスである鈴木が手を付けた女生徒達を次々殺害。亜理沙をも殺そうとした事から、翔に返り討ちにされてしまう。その後翔にも不明な方法で蘇り、現世に舞い戻った。何より恐れているのはゼウスの愛を失う事、一番許せないのはゼウスの側に他の女が寄る事、信じられないのはゼウス、という何事もゼウス中心な愛執の鬼。亜理沙には神代の復活以外の価値はないと言うゼウスの言葉にも不信を抱いており、その女心を鳴海に利用され、ゼウスの弱点を教えてしまった事もある。ゼウスの負傷時は、ディオニュソスの支配力が増し過ぎてゼウスの地位が脅かされるのを恐れ、陰ながら翔達を援助していたが、最後までゼウスの側を離れなかった。 祝福の女神としてゼウスの正妻となった、ハデスの妹の1人。時の神殿で幽閉されて育ったもののオリンポス一の美貌を誇り、ゼウスを深く愛していたが嫉妬心に目が眩み、ゼウスの浮気相手達を次々と刃に掛け続けた挙句にベルセフォネーも刺殺してしまう。 後に連載が決まってしまい、作者はヘラを1話目で死亡退場させてしまった事に一番慌てたという。結果ゼウスとは異なり、読み切りの設定の延長線上の再登場となった。 麻宮 利巳(まみや としき) / ヘルメス 声 - 堀川りょう ほっそりした17歳の少年。ゼウスの忠実な部下として、前世・現世ともベルセフォネーを手に入れようと様々な策を弄する。ゼウスへの忠誠は堅く、現世でゼウスに再会した際、家族を捨てて仕える道を選んでいる。よってディオニュソスの横暴さもあったが二君に仕えるのを良しとせず、敵でありながら何度も自身を救ってくれた翔への恩義もあって、対ディオニュソスでは翔側で杖の力を貸すなど様々なサポートを行った。その最中、行動を共にしたエリスに惹かれる。 伝令神―ヘルメスであった昔もゼウスの忠臣で、現世同様に口が上手く、デメテルを口実にベルセフォネーを冥府から連れ出してしまう。アポロンとはこの頃からの親友。母―マイアはプロメテウスの一族であったので、プロメテウスも親族として慕う。 レア 声 - 山田栄子 尊大な口調の幼女で、常に古代ローマ風の装束で水晶球を携帯している。現世名は不明で、山中に再興されたオリンポスでヘルメス達部下から「教母様」と呼ばれ傅かれている。ゼウスと神代の復活を企んで亜理沙を狙ったが、亜理沙が復活の鍵として機能する為のベルセフォネーの記憶の封印は、“ハデスがレアを殺す”のを最後の解除条件とされていた。それを知り狼狽するものの、ゼウスがあっさりと殺害を決行するのにレアを捕らえようとした事から、怒りで捕縛を破壊すると10代半ばの少女にまで急成長。能力に耐え得る体となって翔と鳴海に戦いを挑み、敗れる。母としてゼウスだけを溺愛していたかに思われていたが、世界を自分に捧げる道具としてゼウスも見ていただけであり、それを自覚しないまま死に至る。当のゼウスだけが、道具としての愛玩でしかないと見ていた。星を操り、予知能力を持つ。 神代ではハデス達6人兄妹の母で、クロノスの妻である大母神。ゼウスだけを地上で隠し育て、ハデス達5人は愛さずにクロノス討伐にのみ利用した。褒美を与える名目でゼウス・ハデス・ポセイドンと4人になった際、敢えて負傷してハデスとポセイドンに謀反を捏造、追放してゼウスをオリンポスの主神に据えた策士。 ディオニュソス 暗黒神。元々はレアが分離させたゼウスの力の一部で、ゼウスの影とも言うべき存在。残忍で邪悪な性格で、気分によって侍従を惨殺する。ゼウスが鳴海によって瀕死となった事からレアに喚び出され、再興オリンポスの一時的な主となったのを期にゼウスの影から脱しようと、亜理沙を狙うようになる。しかし実は翔達の目を引き付ける囮で再興オリンポスの番犬であり、傷の癒えたゼウスをパワーアップさせる糧でしかなかった。彼の専横を危惧したヘラにより、対ディオニュソスでは翔達にエリスとヘルメスが助力。エリスの自爆で倒され、人格を失ったディオニュソスの力はゼウスに戻り、ゼウスを完全なものとした。 松本 小夜子(まつもと さよこ) / ヘカーテ フィギュアスケートの有力選手。ハデスを追い求め、かつての部下2人を引き連れて翔達の通う聖和学園に転校して来る。再びヘルメスの言葉に乗せられてハデスを引き留めようとするが拒否される。ハデスをゼウスから逃す為に重傷の身で力を使い、死亡。氷を操る事が出来る。 前世ではハデスの腹心であった死と氷の女神―ヘカーテ。クロノス討伐戦でハデスに付き従って以来慕っており、オリンポスを追われた際にも共に冥府へ下った。ハデスを愛し、デメテルを忘れるのを静かに待っていたが、ベルセフォネーの登場で最期までハデスに受け入れられる事はなかった。その為、ヘルメスに唆されてベルセフォネー誘拐時にタルタロスの妖魔達を解放し、追跡しようとしたハデスを妨害した上に怪我を負わせてしまう。 須賀 聖(すが あきら) / アレス カメラマンとして活動しているが、前世同様粗暴な性格で、周囲から恐れられている。亜理沙強奪の為にヘラがアレスを頼る内、女性としてヘラを愛するようになるが、ゼウスしか見えないヘラに想いは受け入れられなかった。ヘラを守ろうと自分を鍛え、能力的にも精神的にも成長した結果、ヘラを悲しませないようにとアポロンの剣からゼウスを守って斃れ、号泣するヘラの胸で息絶える。またエリスにも思い入れがあったようで、その死をヘルメスから知らされた際にはヘラが「N県にいるらしい」と再興オリンポスの場所を教えた。 前世ではゼウスとヘラの子の1人で、エリスとは兄妹の軍神。アポロンとはタイプの違う、残虐で直情径行・短絡的な問題児。ゼウスには疎まれたがヘラは殊の外アレスを可愛がった為、ヘラだけは慕っており、アポロンには現世に至るまでマザコンと揶揄されていた。 アテナ ヘルメス同様、ゼウスの忠臣の少女。ギリシアでハデスを捕らえ再興オリンポスに連行するが、それは翔によるオリンポス潜入の策略だった。屈辱を感じた彼女はウェーブヘアの髪を短く切り、再戦を挑む。応戦したアポロンとアルテミスのタッグの前に倒されるが最期の力を振り絞り、亜理沙に憑依して操ろうとしたものの、ハデスを思う感情の重さに耐え切れず身体を追い出される。亜理沙の想いを聞き、敗北を素直に認めて消滅する。 前世でもゼウスに忠実な、戦いの女神。ポルピュリオン軍との戦いでの活躍が描かれる等、女ながらに常に戦いの最前線に立つ武将。元はアルテミスの敬愛する上司であった。 遠矢 司、悟(とおや つかさ、さとる) / ナルシス 聖和学園内で急に注目されるようになった、美青年。それまで地味だった司だが実は双子で、6歳で離れて育った悟と学園内で入れ替わりながら過ごすようになり、悟のお陰で女子に持て囃されるようになっていた。しかし女性教師―児玉に入れ替わりを知られ、関係を強要された事で悟は児玉を殺害。更に悟は翔にもその魔手を伸ばした為に逆にプールに落とされた上、児玉の幻覚を見せられ溺死する。正気を失った司は水面に映る自分に恋した前世と同じように、浮かぶ悟の遺体へ愛を語り掛ける。 児玉(こだま) / エコー 聖和学園の女性教師。スタイルは良いがやや派手で、脅迫した司から返り討ちに遭い、密会していたプールで溺死させられてしまう。自分達の前世も思い出さない内に殺されてしまったが、前世でもナルシスに袖にされたのが元で死亡し、またナルシスの不幸の原因でもあった。 水絵(みずえ) / メドゥサ 新たに赴任して来た、聖和学園の美人英語教師。ディオニュソスに美しい外見で復活させて貰ったのと引き換えに亜理沙を襲い、呪いで精神を石化させてしまう。かつての因縁からアテネを憎んでおり、結局ディオニュソスも裏切って石化の術を掛けようとするが効かなかった。 アイアリス ヘラの部下。毒と毒グモを扱う。ゆりえに重傷を負わされた翔と見舞っていた亜理沙を狙うが、駆け付けたアポロンの放った光により、目を灼かれて撃退された。その後もヘラに仕え、毒の調合等をしている模様。ディオニュソスとの戦いでは、ヘルメスの依頼で猛毒を調合した。 アリスタイオス ヘルメスの先輩で、その手引きにより聖和学園の創立祭でエウリュディケ―北岡 水穂と再会。ステージ上のミキサー室で再び迫るが、目の前で水穂が身投げしてしまい、想いが叶う事はなかった。前世でもエウリュディケを愛してストーカー的に迫り追い詰めた末、目の前で自害されている。
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