家族
英語:family
家族(かぞく)とは、「《家》によって結ばれた繋がり・共同体」のことであり、一般的には「夫婦や親子その他の血縁」「同じ家に住み生活を共にする者」という意味合いまで含めて用いられる表現。英語の family に相当する語彙。中国語でも「家族」という。
家族(family)の定義
「家族」に対応する英単語「family」について、オックスフォード英語辞書(lexico.com)は「共同体として生活を共にする二親とその子供からなる集団」と定義している。A group of one or more parents and their children living together as a unit.
共同体として生活を共にする二親とその子供からなる集団
―― LEXICO
法律上の「家族」の定義
法律の分野では、民法第四編(親族)および第5編(相続)の総称として「家族法」という呼び名が用いられる。民法第七百二十五条では「六親等内の血族」「配偶者」「三親等内の姻族」を総称して「親族」という旨が規定されており、第七百二十七条では「養子と養親及びその血族」も養子縁組の日から親族関係を生ずる旨が規定されている。家族観の歴史
参議院ウェブサイト上で公開されているPDFファイル「歴史的に見た日本の人口と家族」(→リンク)によれば、日本では古来「結婚して当たり前」という認識は希薄であり、生涯未婚の者も少なくなかったという。国民の大半が結婚し、直系家族等、親子を中心とする世帯を形成するのが常態化するのは近世(江戸時代)に入ってからであり、それ以前は大家族の中で未婚のまま過ごす者が少なくなかった。また都市における未婚率は高かった
―― 歴史的に見た日本の人口と家族(PDF)
「家族」の語源・由来
日本語の「家族」の直接の語源や由来は定かでないが、「漢書」や「漢紀」にすでに「家族」という語彙が見いだされることから、漢語の普通名詞であると推察される。遂父子俱死獄中、而家族矣。
ついに親子ともども獄死、一族郎党もまた誅殺さる。
―― 「前漢紀」
「家族」を意味する英語表現である family の語源はラテン語の familia(ファミリア)であり、さらにラテン語の famulus に遡る。famulus の元々の意味は「servant」(召使い)であったという。
家族の種類・区分
家族のあり方に応じて細分化した呼称として「核家族」「直系家族」「複合家族」といった言い方がある。家族の用例
血のつながりはなく親族というわけではないが非常に親密な付き合いのある間柄を「家族同然」といったり、比喩的に「家族」といったりする場合は多い。家族の類語
華族
華族とは、明治初頭から戦前の昭和の世にかけて存在した日本の特権的身分階級(いわゆる貴族)である。明治2年に実施された「版籍奉還」に伴い創設された。
華族という身分は、明治維新前の幕藩体制における公卿(大臣や納言など)ならびに諸侯(大名など)を代替する身分として設けられた。華族の下には「士族」すなわち武家に替わる身分が置かれ、華族の上には「皇族」があった。なお「貴族」という身分は制度上は存在せず、貴族といえば華族を指した。
華族の制度は、明治2年に「版籍奉還」と共に設けられ、明治17年に「華族令」によって整備された。華族令のもとで公侯伯子男(侯爵・伯爵・男爵など)の爵位が設けられた。そして1947年(敗戦直後)に「日本国憲法」の施行に伴い、華族制度は廃止された。
華族の制度はとうに廃止されているものの、華族だった家柄の当主による親睦の機会は現在も維持されている。
か‐ぞく【家族】
読み方:かぞく
1 夫婦とその血縁関係者を中心に構成され、共同生活の単位となる集団。近代家族では、夫婦とその未婚の子からなる核家族が一般的形態。
[補説]
2014年6月に実施した「あなたの言葉を辞書に載せよう。2014」キャンペーンでの「家族」への投稿から選ばれた優秀作品。
◆家族とは「綿たっぷりの掛布団」である。重たいけどあったかい。決して羽毛布団ではない。
ゴンタ選手さん
◆愛し合っていた妻と、愛しているのに無視する娘と、両想いの犬。
うたまるさん
◆いちばん「ありがとう」を伝えるべきなのに、いちばん「ありがとう」って言いにくい人たち。
Ike Hiroさん
◆私が私でいられる存在。
pinkcatさん
◆大人になるにつれ、その尊さを理解できる存在。
柱くだるさん
◆喧嘩をしてもご飯が用意されていたり、𠮟られても決して見捨てることをしない者のこと。どんなことがあっても自分の味方でいてくれる存在のこと。
ふうちゃんさん
◆無償の愛をくれる大切な存在。
大根さん
◆迷った時も、寄り道した時も、嵐にあった時も、長い旅に出た時も、どんなときでも、いつも最後に迎え入れてくれる港。
papankoさん
◆生まれて初めて出逢う最小単位の社会。その単位は必ずしも血縁者や人類に因らず、共に生きる、住む、心を通じ合わせる生物も含む場合がある。
ゆうこさん
◆時々面倒で、近くに居すぎて大切さに気付きにくいもの。
aiaiさん
か‐ぞく〔クワ‐〕【華族】
かぞく
かぞくと同じ種類の言葉
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