び‐こつ【尾骨】
尾骨
別名:第一尾椎~第四尾椎
【英】:Os coccygis,Coccyx,vertebrae coccygeae I-IV,Coccygeal vertebrae I-IV
尾骨は退化した3~5個の尾椎が融合してできた骨。第一尾椎に相当する部分には椎骨としての特徴がみられ、短い横突起が左右に突起している。また、横突起の基部から上関節突起か後上方に突出し、尾骨角をつくっている。第二尾椎以下の部分は椎体に相当する部分が痕跡的に連なっているにすぎない。胎児期には9個の尾椎の原基が存在するが、胎児の成長と共に下方のものから次第に退化し、結局上方の3~5個の尾椎だけが残るので、尾椎の数には個人差がある。尾椎の癒合したものを尾骨という。第一尾椎の横突起を除き、その他の突起はすべてほとんど退化する。各尾椎間のみならず、仙骨と尾骨との間にも癒合が見られることがある。第一尾椎の下から第一尾神経が出るが、それより下位の脊髄神経はない。
尾骨
尾骨
尾骨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/26 07:23 UTC 版)

尾骨(びこつ)とは脊椎の最下端(四足動物的には最後部[1])を構成している骨[1][2]。かつては
脊椎動物の体内は脊椎によって支えられているがその最下部(最後部)は尾椎(びつい)と呼ばれている[3]。
人間の尾骨は3個から6個の尾椎が骨結合してできており[2][3]、椎弓を欠いて椎骨としての形状を失うなど[3]、他の動物に比べて著しく退化して[1]痕跡器官となっている[3]。このため、尻尾として体表には現れないが、肛門の後ろ側、肛門溝の上部にて尾骨の先端に触れられることがある[1][4]。なお、胎生期には9個の尾椎が確認できるが発育中に消失している[3]。
全体的には小球形、もしくはそれよりもやや長い骨片状になっており[3]、上端部は椎骨としての基本的な特徴を残して楕円形の断面を持ち、仙骨の下部と結合している[2]。また、上端の両側には上関節突起の痕跡が上方に突出して、さらにその外側には横突起が備わっているが、この部分は尾骨角と称される[2]。下部にいくに従って萎縮して[2]いき、先端(最下端・最後端)は三角形状に突出している[4]。
人間や一部の霊長類などを除いた哺乳類の多くや爬虫類は尾椎を中心に筋肉や毛皮をまとって尻尾を形成しているが、鳥類やカエルのような一部両生類の中には人間と同様に尾椎が結合してしまっているものがいる。そのような骨を尾骨(
脚注
- ^ a b c d e f 大百科事典 12 1985 平凡社 422-423
- ^ a b c d e 健康医療大百科MEDICA 5 1986 ぎょうせい 85-86
- ^ a b c d e f g 日本大百科全書 19 1988 小学舘 486-487
- ^ a b 医学大事典 1985 朝倉書店 877-878
参考文献
尾骨
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