オオバギボウシ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 21:34 UTC 版)
オオバギボウシ | ||||||||||||||||||||||||
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2007年6月 福島県
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分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Hosta sieboldiana (Hook.) Engl. var. sieboldiana (1888)[1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
オオバギボウシ[9][10]、トウギボウシ[9][10]、ハヤザキオオバギボウシ[10]、ウノハナギボウシ[10]、ウツリギボウシ[10]、アツバギボウシ[10] | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Hosta, Plantain lily |
分布と生育環境等
東アジアの原産で[13]、日本には北海道、本州中部以北に分布している[11]。平地から山地に分布し、湿地、草原、岩場、沢、林縁などの日陰や湿り気のある日なたから半日陰のところに群生して見られる[11][14][12][15]。その他、庭に植えられることもある[12]。
特徴
多年生草本。高さは50 - 100センチメートル (cm) くらいになる[16]。葉はひと束になって生える根生葉で[14]、形は卵状長楕円形で先が尖り、葉の長さは30 - 40 cm、幅は10 - 15 cmくらいになり、長い葉柄がつく[16]。大きなものでは全長60 cmほどになることもある[11]。葉の裏面に突出する平行脈を持ち、中央の太い葉脈から、両側に平行してそれぞれ十数本の葉脈が葉先に向かって走り[11][14]、表も裏も葉脈がはっきりしている[12]。若芽は葉がラッパ状に巻かれている[17]。
花期は夏(6 - 8月ごろ)で、葉よりも長い花茎は高さ140 cmほどまで伸ばして[18]、白色または淡紫色のベル形の花をやや下向きにつける[11][12]。花軸につく蕾は、下から上へと次々と開花していく[12]。花は漏斗形で、先が6片に裂ける[11]。
蕾が和橋の欄干の擬宝珠に似ているので大葉擬宝珠という。他に、湿地に自生する小形のコバギボウシが知られる。
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若芽
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葉
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花序
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花
注釈
- ^ 山形県在来の「ウルイ」とよばれるものはオハツキギボウシ(Hosta undulata var. erromena)、「ギンボ」はトウギボウシ(Hosta sieboldiana var. sieboldiana、オオバギボウシの別名)と診断されている[20]。
出典
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta sieboldiana (Hook.) Engl. var. sieboldiana オオバギボウシ 標準”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta sieboldiana (Hook.) Engl. var. gigantea (L.H.Bailey) Kitam. オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta montana F.Maek. f. ramosa Satomi オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta montana F.Maek. f. ovatolancifolia (Araki) W.G.Schmid オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta montana F.Maek. f. macrophylla W.G.Schmid オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta montana F.Maek. オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta elata Hyl. オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Hosta crassifolia Araki オオバギボウシ シノニム”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2022年6月19日閲覧。
- ^ a b c 大場秀章編著『植物分類表』アボック社、2009年11月2日(2010年4月20日初版第2刷(訂正入))、56頁、ISBN 978-4-900358-61-4。
- ^ a b c d e f g h i j k 邑田仁監修・米倉浩司著『日本維管束植物目録』北隆館、2012年4月1日、60頁、ISBN 978-4-8326-0970-9。
- ^ a b c d e f g h i j 高橋秀男監修 2003, p. 126.
- ^ a b c d e f g h i j k l 金田初代 2010, p. 92.
- ^ a b c d e 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 2012, p. 152.
- ^ a b c d e f 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 100.
- ^ a b c d e 主婦の友社編 2011, p. 228.
- ^ a b “ギボウシ類”. 農林水産省. 2023年1月1日閲覧。
- ^ a b c 金田初代 2010, p. 93.
- ^ a b c d e f 農文協 2004, p. 26.
- ^ a b 農文協 2004, p. 25.
- ^ a b 農文協 2004, p. 30.
- ^ a b c 高橋秀男監修 2003, p. 127.
- ^ a b c d e f g 高野昭人監修 世界文化社編 2006, p. 101.
- ^ a b c d e f g h i 農文協 2004, p. 27.
- ^ a b c 農文協 2004, p. 28.
- ^ 農文協 2004, pp. 27 30.
- ^ a b 農文協 2004, p. 29.
- ^ “採取した野草 ”ウルイ”だと思ったら”ヒメザンソウ”…2人が食中毒に 口の痛みやしびれの症状【新潟】”. FNNプライムオンライン. 2022年5月4日閲覧。
- ^ “ヒメザゼンソウによる食中毒が発生しました”. www.city.niigata.lg.jp. 新潟市. 2022年5月4日閲覧。
- ^ ヒメザゼンソウ(有毒植物)による食中毒が発生しました 新潟県、魚沼地域振興局健康福祉部 平成26年4月13日
- ^ 宮城県. “「ウルイ」に似た毒草による食中毒が発生しています!”. 宮城県. 宮城県. 2022年5月4日閲覧。
- ^ a b “【糸魚川】有毒植物による食中毒に注意! - 新潟県ホームページ”. www.pref.niigata.lg.jp. 新潟県. 2022年5月4日閲覧。
- ^ 茨城県. “バイケイソウに御用心!”. 茨城県. 2022年5月4日閲覧。
- 1 オオバギボウシとは
- 2 オオバギボウシの概要
- 3 山菜としてのウルイ
- 4 薬用
- 5 参考文献
- 6 関連項目
オオバギボウシと同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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