イタリアの政治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/23 09:17 UTC 版)
憲法
イタリア共和国憲法(伊: La Costituzione della Repubblica italiana)は、1948年1月1日に施行され共和制を規定している。
元首
イタリアの大統領の正式名称は、共和国大統領(伊: Presidente della Repubblica Italiana)で、任期は7年。選出方法は間接選挙制で、投票資格は、議会の両議院議員と各州代表各3名(ヴァッレ・ダオスタ州のみ1名)の総計1009人に与えられる[1]。イタリアの大統領は、通常は内閣や議会の決定に基づいて、形式的な権限を行使するにすぎないが、首相任命権や議会解散権などを通じて実権を発動する可能性を秘めている。軍の指揮権も持つ[2]。
行政
イタリアの首相の正式名称は、閣僚評議会議長(伊: Presidente del Consiglio dei Ministri)で、行政は首相を長とする内閣が統轄する。首相は、大統領が指名し、議会が承認する。各省の大臣は、首相の指名に基づき、大統領が任命する。議院内閣制をとっており、内閣は議会の信任を得なければならない。
内閣
省庁
立法
イタリア議会(伊: Parlamento Italiano)は、以下の二つの議院によって両院制が構成されている。
- 共和国元老院(伊: Senato della Repubblica)
- 上院に相当する議院で、任期5年の民選議員315議席と、終身議員6(2021年10月現在)とで構成される[3]。元大統領は本人が拒絶しない限り、終身議員となる。その他、科学や芸術などの分野で国の名誉を高めた功労者の中から大統領が指名した者が終身議員となる。
- 代議院(伊: Camera dei Deputati)
- 下院に相当する議院で、全630議席で、任期5年の民選議員によって構成される。
両院の権能は完全対等で、双方とも内閣不信任決議権を持つとともに、大統領によって解散されうる。
選挙
両議院の選挙制度は、小選挙区比例代表並立制である。1993年の大改正で小選挙区と比例代表の並立制であったが、2005年12月の選挙制度改正では完全比例代表制となった。その後2017年の選挙法の改正で並立制が復活した[4]。
2022年イタリア総選挙では右派が両院の過半数を獲得した[5]。
司法
- 最高司法官評議会(伊: Consiglio superiore della magistratura)
- ^ “イタリア大統領選、8回目の投票で決着 現職マッタレッラ氏が再選”. 朝日新聞社. 2022年1月30日閲覧。
- ^ “イタリア大統領、現職が再選 難航受け一転続投へ”. 共同通信社. 2022年1月30日閲覧。
- ^ “イタリア基礎データ”. 外務省. 2022年1月30日閲覧。
- ^ “イタリア、新選挙法案を可決 ポピュリズム政党台頭にクギ”. 日本経済新聞社. (2017年10月27日) 2019年9月21日閲覧。
- ^ “イタリア議会選挙 右派勝利 EUに批判的政権発足で結束に影響も”. 2022年9月28日閲覧。
- 1 イタリアの政治とは
- 2 イタリアの政治の概要
- 3 地方自治
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