アルバ・ロンガ アルバ王

アルバ・ロンガ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/08 02:50 UTC 版)

アルバ王

アルバ・ロンガの王の名前は、初代アスカニウスとそれに続くシルウィウス、ローマ創建直前に登場するロムルスの曽祖父プロカ(プロカス)、アムリウス、ヌミトルの名前と順番は動かないものの、そのあいだに登場する他の王については複数の伝承がある。

ウェルギリウスでは、アスカニウスとシルウィウスのあと、とくに順序を指定せず、プロカス、カピュス、ヌミトル、シルウィウス・アエネアスの名を挙げているのみである。

オウィディウスは、プロカまでに、アスカニウス、シルウィウス、ラティヌス、アルバ、エピトゥス、カピュス、カペトゥス、ティベリヌス、レムルス、アクロタ、アウェンティヌスの名を挙げている。このうちレムルスとアクロタは兄弟で兄がレムルスとしている。

ティトゥス・リウィウスの伝承では、アスカニウス、シルウィウス、アエネアス・シルウィウス、ラティヌス・シルウィウス、アルバ、アティス、カピュス、カペトゥス、ティベリヌス、アグリッパ、ロムルス・シルウィウス、アウェンティヌスとなっている。

ハリカルナッソスのディオニュシオスではアスカニウス、シルウィウス、アエネアス・シルウィウス、ラティヌス・シルウィウス、アルバス、カペトゥス、カピュス、カルペトゥス、ティベリヌス、アグリッパス、アッロディウス、アウェンティヌス、プロカスとなっている。

考古学

カステル・ガンドルフォは、長らくアルバ・ロンガに比定されてきた。

従来、アルバ・ロンガはローマ南東約 30 kmに位置するアルバーノ湖周辺にあるカステル・ガンドルフォと考えられてきた。しかし、最近の考古学の成果によると、アルバーノ山地は人口の多い豊かな山地であったが、住居址は分散している。そのため、今日ではアルバ・ロンガは集落の連盟を指す名称にすぎず、中心となる都市は存在しなかったと考え、「アルバ・ロンガは存在しなかった」と主張する研究者もいる。

古くからラテン人のあいだでは、例年、アルバーノ山地にあるカーヴォ山山頂の神殿で、ユピテル・ラティアリス神を祀るアルバ連盟の大祭が催されていた。この大祭がアルバーノ山地にアルバ・ロンガがあったと想定させたようである。古代の人々が、アルバ・ロンガの候補地として、いくつかの異なる地を挙げている事実は、上記の考古学の成果と一致している。

参考文献




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