アナと雪の女王
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 14:16 UTC 版)
声優・キャラクター
役名 | 声優 | 日本語版 |
---|---|---|
アナ | クリステン・ベル[9] | 神田沙也加[注 1] |
エルサ | イディナ・メンゼル[9][11] | 松たか子 |
クリストフ | ジョナサン・グロフ[12][13] | 原慎一郎 |
オラフ | ジョシュ・ギャッド[9][14][15] | ピエール瀧(劇場公開版) 武内駿輔(2019年版[16]) |
ハンス王子 | サンティノ・フォンタナ[12] | 津田英佑 |
ウェーゼルトン公爵 | アラン・テュディック[15] | 多田野曜平 |
パビー | キアラン・ハインズ | 安崎求 |
オーケン | クリス・ウィリアムズ | 北川勝博 |
カイ | スティーブン・アンダーソン | 飯島肇 |
バルダ | マイア・ウィルソン | 杉村理加 |
ゲルダ | エディ・マックラーグ | 増岡裕子 |
司教 | ロバート・パイン | 竹本和正 |
アレンデール国王 | モーリス・ラマルシェ | 根本泰彦 |
幼いアナ | リビー・スタベンラッチ(台詞)、ケイティー・ロペス(歌) | 稲葉菜月 |
子供時代のアナ | アガサ・リー・モン | 諸星すみれ |
幼いエルサ | エヴァ・ベラ | 佐々木りお |
10代のエルサ | スペンサー・レイシー・ガーナス | 小林柚葉 |
スペインの高官 | ジェス・コーティ | 桂一雅 |
ドイツの高官 | ジェフリー・マーカス | 声の出演なし |
アイルランドの高官 | タッカー・ギルモア | 野川雅史 |
アレンデール王妃 | ジェニファー・リー | 最所美咲 |
マシュマロウ | ポール・ブリッグス | 藤原貴弘 |
キャラクター
- アナ (Princess Anna of Arendelle)
- 本作の主人公で18歳。アレンデール王国の第二王女。瞳の色はエメラルドグリーンで、身長は165cm。そばかすが特徴。好きな食べ物はチョコレートとサンドイッチ。一人称は「あたし」。
- 髪は赤毛だが、5歳のときに頭に受けたエルサの魔法の影響で一房だけが白い。ただ、本人はその一件で意識不明に陥った際、トロールの長であるパビーの治療によりエルサの魔法に関する記憶を消された為、生まれつきだと思っている。
- エルサとは仲良しだったものの、この事件によりエルサが自分を避け、周囲とも隔離された状態の中で暮らしていたため、社交経験はまったくと言っていいほどない。性格は明るく明良快活で、芯が強く、いざという時は勇敢な一面をのぞかせる。
- 戴冠式の日に出会ったハンス王子とすぐに婚約するが、無計画と憤慨したエルサと口論になり、エルサが魔法を暴走させるきっかけを作ってしまう。ノースマウンテンへと逃げるエルサを追う途中でクリストフ、オラフと出会う。しかし、エルサを見つける途中、クリストフのソリを壊してしまったため、弁償するとクリストフに約束する。氷の城でエルサを見つけるが、エルサが再び魔法を暴走させた際、魔法を胸に受けてしまったことで徐々に衰弱していき、パビーから、「このままでは死んでしまう。『真実の愛』だけが救う術だ」と告げられる。
- アレンデールに戻りハンスにすべてを話すも、そこで本性を露にした彼によって部屋に閉じ込められてしまい、更に衰弱してしまうが、心配して駆け付けたオラフから愛とは何かを教えられ、オラフと共に城を抜け出す。ハンスに殺されそうになっていたエルサを身を挺して救った瞬間、体が完全に凍り付いてしまったが、エルサが涙ながらに彼女を抱き締めたことで「真実の愛」の力が発動し、元の姿に戻る。また、髪の毛は全て元の赤毛になった。
- エピローグでは、ハンスに鉄拳制裁をお見舞いし、クリストフにはソリとキスのプレゼントを贈る。そして、魔法の力をコントロールできるようになったエルサが作った即席のスケートリンクでスケートを楽しんでいた。
- エルサ (Queen Elsa of Arendelle)
- 本作のもう一人の主人公。アナの姉で年齢は21歳。アレンデール王国の第一王女で王位継承者。真面目でクール、優雅で心優しい性格。髪はプラチナブロンド。瞳の色はアクアブルーで、身長は172cm。一人称は 「私」。
- 生まれながらに雪や氷を作り出す魔法の力を持っており、その力は成長するにつれて制御することができなくなるほど強大になっていった。氷の城や橋、雪だるまを瞬時に建造したり、自ら着ているドレスを変化させるなど意識的に使用したり、攻撃や反射的な防御はできるが、手袋を外したまま不使用状態を保つことや使用停止に関してはコントロールできないほか、自身の喜怒哀楽によって放出する雪や氷の形状が変化する。
- 元はアナ同様明るい性格だったが、幼少期に魔法でアナを傷付け、危篤状態にさせてしまったことや、魔法の力が周囲に露見することへの恐れから、内向的で慎重な性格になってしまった。また、この一件以降両親を除く、アナを含めた周囲の人々と関わることなく暮らしていた。
- 戴冠式でのアナとの口論が発端となり、魔法の力を暴走させてしまい[注 2]、周囲に魔法のことが露見してしまう。耐えられなくなった末にノースマウンテンへと逃げ、そこで氷の城を作って1人で暮らそうと決意するが、心配して追って来たアナからアレンデールが冬になってしまった事を告げられると更なる魔法の暴走を引き起こし、アナを命の危機に追いやってしまう。
- 後からやって来たハンス達との応戦によって気を失い、城の牢に閉じ込められるが、再び魔法が暴走して牢を抜け出す。彼女を追って来たハンスが告げた「君のせいでアナは死んだ」という嘘を信じ、ショックを受けて倒れこみ、その隙をついたハンスにより抹殺されかけるが、アナの捨て身の行動により救われる。完全に凍り付いてしまったアナを抱き締めて泣き崩れるが、「真実の愛」の力が発動してアナは救われ、同時にこの力が魔法をコントロールする術であることに気付き、全ての魔法を解くことに成功する。
- 以降は魔法を恐れることはなく、周囲にも堂々と魔法を見せるようになり、同時に性格も明るくなっていった。
- 『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』では、アナの誕生日を盛大に祝うためのパーティーを企画するが、風邪をこじらせた上に無理をし続けたため、アナを心配させる。
- クリストフ・ビョルグマン (Kristoff Bjorgman)
- 山男の青年でサーミ人。年齢は21歳。大柄で体格がよく、茶色の瞳にブロンドの髪を持つ。一人称は「俺」。氷を売って生計を立てており、山の中でトナカイのスヴェンとともに暮らしている。山小屋でアナと出会い、彼が会話の中で突然の吹雪が吹いてきた方角を示したおかげで、アナは姉のエルサがどこに潜んでいるか気付き、彼もエルサを捜す旅に同行することになる。幼い頃からスヴェンと採氷をしていたがそれが契機でトロールを目撃し、その存在を知ることになった。トロールたちとは家族同然の仲でもある。
- 仕事用のソリは分割払いで購入したものであったが、払い終えてすぐ、アナと共にエルサの行方を探す道中で失ってしまい、アナがソリも荷物もすべて弁償すると言われたもののかなり落胆する。また、アナがハンスと出会ってすぐに婚約を決めた際には、彼女の行動に呆れて説教をする一面も見せた。
- アナにとってハンスが運命の人だと悟り、一度は身を引き、帰ろうとするが、その道中でスヴェンに叱咤されたことで、実はアナを愛していることに気付く。アレンデールの異変に気付き、スヴェンと共に再びアレンデールに急いで向かう。
- エピローグでは、アナから最新式のソリをプレゼント(前述のソリの弁償として)され、同時に「王国に氷を運ぶ係」に任命され、さらにアナからキスを受ける。
- スヴェン (Sven)
- 山に住むトナカイ。クリストフの相棒。にんじんが好物。人懐っこく、クリストフやアナには忠実。言葉こそしゃべらないが、幼い頃から一緒にいるクリストフとは意思疎通ができる様子。ただし、アナを城に送り返した際 "戻ろう" と伝えようとした時にクリストフがわかっているのに、わかっていないフリをする場面もある。
- ジョン・ラセターの犬、フランキーをモデルにしている[17]。
- オラフ (Olaf)
- 夏に憧れる陽気な雪だるま。元はエルサとアナが幼い頃に作ったものでその際は普通の雪だるまだったが、エルサが王国から逃亡した際に再び魔法で作られる。主に3つの雪玉から成る身体で、それぞれを意のままに入れ替えることができる。曲げても折れない木の腕と三本の毛、出っ歯が特徴。アナ達が初めて出会った時は鼻が無かったが、アナが持っていたスヴェンの餌用のにんじんを着けてもらって喜んだ。夏に憧れるがゆえに、永遠の冬に終止符を打つのが目的のアナ達を嬉々として氷の城へ案内する。最初は勘違いによりクリストフを「スヴェン」と呼んでいたが、後に「クリストフ」と呼び直した。常に自分よりも相手を大事にする性格で、彼のひたむきさはアナとエルサが和解するきっかけとなった。一人称は「ボク」。
- 「オラフ」という名前はヨーロッパ北部のスカンジナビアの地名が由来。英語の「Oh,laugh」が由来とされてきたが、アナと雪の女王2の公開記念で監督らが来日した際に実際の由来を語った。
- ハンス・ウェスターガード (Prince Hans Westergaard of the Southern Isles)
- エルサの戴冠式に招待されたサザンアイルズ王国の第13王子。ヘーゼルグリーンの瞳に、赤みのある栗色の髪。23歳。身長183cm。戴冠式でアナと出会い、孤独感を打ち明けた彼女に対し、自分も13人兄弟の末っ子で、王も王妃も上の兄たちに目をかけているために孤独感を抱いていると共感を見せて懇意になり、彼女にプロポーズする。アナがエルサを捜す旅に出ている間、アレンデール王国のことを任される。
- 一見、紳士的に見えるが、実際にはアナらを利用してアレンデールを我が物にしようと企てており、本作におけるディズニー・ヴィランズである。本性は残忍かつ冷酷で、エルサだけでなく彼女のあとを追ったアナも暗殺しようと野心を燃やしていた。そのため、エルサの魔法の影響で凍死寸前になったアナが助けを求めてもあっさりと見捨て、残る邪魔者のエルサを自身の手で殺害しようと追いつめ斬りかかるが、アナが身を挺して庇ったことで失敗。最終的にはアナに「心が凍っているのはあなたの方でしょ」[注 3] と言われて海に殴り落とされ、その直後に逮捕。サザンアイルズ王国へ送還された。
- アナ、エルサ、クリストフらの境遇に大きな影響を及ぼし、物語を通して最大の敵として描かれた。
- 監督のジェニファー・リーは、ハンス王子の本質について原作の「悪魔の作った鏡」である、「鏡のように周囲の人物の心象を写し出しているのだ」とインタビューで語っている[18]。
- これまでのディズニー・ヴィランズは、登場した時点で視聴者に悪役であるとわかったり、物語の途中から徐々に不可解な行動をとる者が多かったが、彼は終盤まで本性が明らかにされなかった。
- 本作のスピンオフ短編映画で、その後の出来事を描いた『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』にも登場。前述の罪により王位継承権を剥奪され、サザンアイルズの馬小屋で労働させられていた。
- ウェーゼルトン公爵 (The Duke of Weselton)
- アレンデール王国の隣国で、貿易相手国であるウェーゼルトン国からエルサの戴冠式に招待された公爵で、常に2人のボディガードを引き連れている。ドイツ読みが正しい発音だが、いつもウィーゼルタウン (Weaseltown)[注 4] と発音されてしまうことをいやがる。頭の大部分が禿げかかっているため、常にかつらを被っている。
- エルサの代わりにアナに無理矢理社交ダンスの相手をさせたり鶏や猿の真似を得意とするなど一見愛嬌があるが、実はもう一人のディズニー・ヴィランズであり、本性は腹黒く他人を見下すなど狭量で、身勝手かつ強欲な性格の持ち主。ハンスとは違い、登場早々「アレンデールの秘密を暴き、富を奪う」と発言するなど、彼は最初から悪役とわかる素振りを見せていた。また、ハンスがエルサの元へ救援部隊と共に向かおうとした際には、彼女の魔法の力を脅威と感じ、側近2人に対して秘かにエルサの抹殺を命じるが、失敗に終わっている。
- 最終的には全ての悪事が露見し、アレンデールとの貿易を打ち切られた挙句、本国へ強制送還されることとなった。その際にも護送する兵士達に対して高圧的に振る舞い、自身は被害者だと言い訳をしたり、「(強制送還する前に)医者に行かせてくれんかね?」と逃げ口上ばかり嘯くなど、最後まで反省することはなかった。
- マシュマロウ (Marshmallow)
- エルサの魔法で作られた氷の怪物(雪男)で、氷の城の門番。怒らせるとつららの形をした牙(きば)と爪とトゲが生えて襲いかかる。マシュマロウという名は劇中ではオラフにしか言及されていない。本編中盤でエルサを追って来たハンス王子によって片足を切られ、崖から落ちてしまう。その後死んだと思われたが生還しており、再び誰もいなくなった氷の城に現れ、エルサが捨てたティアラを密かに被った途端、凶暴な性格から穏やかになり爪とトゲが無くなるシーンがエンドロール後のオマケのシーンで描かれている。
- 基本的に唸り声や咆哮を上げるのみだが、普通に話せる。
- スピンオフ短編映画『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』にも登場。氷の城で留守番兼管理人を務めていた。
- オーケン (Oaken)
- サウナ付き山小屋の主人。5人の家族がいる。夏の真っただ中から突然極寒の冬になったので、店内の夏物を半額セールにしている。したがって冬物の品揃えが実に悪い。何かにつけ自分が発明した日焼け止めオイルをアピールする。普段は温和で優しいが、クリストフに「悪党」呼ばわりされた際には彼を店から力づくで放り出した。
- スピンオフ短編映画『アナと雪の女王 エルサのサプライズ』にも登場。アレンデールで出張サウナ店を営業しており、エルサに自家製の風邪薬をアピールしていた。
- トロールたち (Trolls)
- 石のような姿をした不思議な生き物。クリストフの友達であり、家族のような存在。長であるパビーはかつてエルサの魔法で傷付いたアナを治した。トロールの1人であるバルダは陽気で、幼い頃のクリストフが最初に出会ったトロール。人間でいう男性にあたるトロールたちは緑か青のクリスタル製ネックレス、女性にあたるトロール達はピンクか赤、長のパビーのみ黄色のネックレスをかけている。
- 彼らがアナの回復に必要とする「真実の愛」の力は、エルサの魔法を制御するのに必要な力と共通する。
- シトロン (Sitron)
- ハンスの愛馬で種類はフィヨルド馬。ハンスとアナが最初に出会った際にハンスと一緒にいた。アナから彼女自身がアレンデール王国の王女と聞いて、ハンスと一緒におじぎする礼儀を持ち合わせている。後にハンスと一緒にエルサを捜す旅に出かける。
- カイとゲルダ (Kai and Gerda)
- アナとエルサの召使い。アナとエルサが幼い頃からアレンデール王国に仕えていた。原作とされるアンデルセンの「雪の女王」の主人公たちの名がつけられている。
- アグナル(King Agnarr of Arendelle)
- アレンデール国王で、エルサとアナの父。心優しく民衆皆から愛されていた。アナが不慮の事故に見舞われた際、城の蔵書からトロールたちの住む谷を見つけ出し、妻と娘たちを連れて馬を走らせた。妻と共にエルサを魔法の恐怖から救おうと試行錯誤していた矢先、外交のため船出した途中で船が嵐に襲われ沈没、妻とともに帰らぬ人となってしまう。心ならずも二人の取った行動は、アナとエルサが現在の性格になり、同時に2人が仲違いする原因となった。
- イドゥナ(Queen Iduna of Arendelle)
- アレンデール王妃で、エルサとアナの母。エルサが戴冠式で身に付けているブローチは、元々は彼女の持ち物だった。夫・アグナルと同じく船の事故で亡くなっている。
- ちなみにアグナルとイドゥナは、1999年に公開されたディズニー映画「ターザン」の主人公ターザンの父と母であるという説が出ているが、これについては監督のクリス・バックが「ファンはいろいろな説を考えてくれて、僕も大好きなんだけど、それについては本当じゃないんだよ」と否定している[19]。
注釈
出典
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- ^ 氷の城に内装そっくり!雪の美術館“アナ雪効果”で来館者10倍
- ^ [1] 米国ジョスリン糖尿病センターはHPでこのエピソードを取り上げ、もっと多くの子どもたちに知ってもらいたい、1型糖尿病の啓発に大切なメッセージになる、と紹介している。メイキング番組の動画リンク。21分50秒あたりからエルサがいかにラセター氏の1型糖尿病の息子からインスピレーションを得たか語られている。
- ^ “【詳報】ディズニー最新ミュージカル『アナと雪の女王』、2020年9月、JR東日本四季劇場[春]オープニング作品として上演決定!”. 劇団四季 (2019年9月9日). 2021年6月30日閲覧。
- ^ “劇団四季が公演計画を変更、「アナと雪の女王」は2021年6月に上演延期”. ステージナタリー (ナターシャ). (2020年5月22日) 2021年6月30日閲覧。
- ^ “ディズニー最新ミュージカル『アナと雪の女王』、日本初演ついに開幕!”. 劇団四季 (2021年6月24日). 2021年6月30日閲覧。
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