調号[key signature]
調号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/14 08:38 UTC 版)
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調号(ちょうごう、英: key signature)は、西洋音楽の楽譜記譜にあたって用いられる、変化記号のセットである。主として、五線の最初に置かれる。調によって、どのように置くかが決まるため、調号(もしくは調子記号)と呼ばれる。
伝統的な西洋音楽とその記譜法は全音階を基礎としているため、調号は♯または♭のどちらかをもっぱら使うか全く使わないかであり、♯と♭を混用することはない。
調号としての♯または♭の個数は、一般に7個までである。♯の調号はF-C-G-D-A-E-B(H)の順に、♭の調号はB-E-A-D-G-C-Fの順に増えるが、この理由は五度圏の図に示されている。

音部記号によって、それぞれの記号を五線のどこに書くかが決まっており、ト音記号(ヴァイオリン記号)の最初の♯は、第1間には置かず、第5線に置く。ただし、古い時代の譜面では、下第1間から上第1間に収まる範囲で、該当する全ての音に調号を付ける記譜法も見られる。例えば、ト音記号でのニ長調なら第1間、第3間と第5線の3箇所に♯を付けるというものである)
調号において、シャープやフラットの効力は、オクターヴにかかわらず、その五線の同じ音名のすべての音に及ぶ。
一覧
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ダブルシャープやダブルフラットを用いる調号
ダブルシャープやダブルフラットを用いる調号は理論的には存在しうるが(嬰ト長調、嬰ホ短調、変ヘ長調、変ニ短調など)、これらの調は楽曲の途中において転調の過程で一時的に現れ、臨時記号で示されることが大半であり、曲の主調として用いられることは稀なので、通常は異名同音調の調号に置き換えられ(嬰ト長調→変イ長調、嬰ホ短調→ヘ短調、変ヘ長調→ホ長調、変ニ短調→嬰ハ短調)、使われることは極めて稀である。
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嬰ト長調・嬰ホ短調 | 異名同音調の変イ長調・ヘ短調 |
長調 | 調号 | 短調 |
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変ヘ長調 (ホ長調) | ♭×8 | 変ニ短調 (嬰ハ短調) |
重変ロ長調 (イ長調) | ♭×9 | 変ト短調 (嬰ヘ短調) |
重変ホ長調 (ニ長調) | ♭×10 | 変ハ短調 (ロ短調) |
重変イ長調 (ト長調) | ♭×11 | 変ヘ短調 (ホ短調) |
重変ニ長調 (ハ長調) | ♭×12 | 重変ロ短調 (イ短調) |
重変ト長調 (ヘ長調) | ♭×13 | 重変ホ短調 (ニ短調) |
重変ハ長調 (変ロ長調) | ♭×14 | 重変イ短調 (ト短調) |
嬰ト長調 (変イ長調) | ♯×8 | 嬰ホ短調 (ヘ短調) |
嬰ニ長調 (変ホ長調) | ♯×9 | 嬰ロ短調 (ハ短調) |
嬰イ長調 (変ロ長調) | ♯×10 | 重嬰ヘ短調 (ト短調) |
嬰ホ長調 (ヘ長調) | ♯×11 | 重嬰ハ短調 (ニ短調) |
嬰ロ長調 (ハ長調) | ♯×12 | 重嬰ト短調 (イ短調) |
重嬰ヘ長調 (ト長調) | ♯×13 | 重嬰ニ短調 (ホ短調) |
重嬰ハ長調 (ニ長調) | ♯×14 | 重嬰イ短調 (ロ短調) |
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