straight-edgeとは? わかりやすく解説

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ストレート・エッジ

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 07:34 UTC 版)

ストレート・エッジのタトゥー

ストレート・エッジ (Straight Edge、略称: SEもしくはSxE) は、ロック音楽などにおける思想概念ライフスタイルであり、ハードコア・パンクのサブジャンルである。

概要

喫煙しない」「麻薬を使用しない」「アルコールを摂取しない」「快楽目的のみのセックスをしない」というのが基本的な理念。それまでのロックの価値観であった「セックス、ドラッグ、ロックンロール」という享楽的な生き方に対するアンチテーゼと捉えられている。さらに進んで「ヴィーガニズム菜食主義)」「カフェインを摂取しない」「医師から処方されたものも含め、いかなる薬物も使用しない」という者もいる。

フガジのイアン・マッケイ(ワシントンD.C.に本拠を置くディスコード・レコード主催者)が最初に提唱したものであることから、ストレート・エッジ思想の発祥の地はワシントンD.C.とされ、ハードコア・パンク・シーンと密接な関係がある[† 1]。なお、「ストレート・エッジ」という言葉自体は、かつてイアン・マッケイが在籍したバンドマイナー・スレットの曲のタイトルから生まれたものである。

ハードコアやパンクの音楽活動はせずともハードコアパンクを好みストレートエッジを実践している人間も多数いる。メンバー全員がストレートエッジのライフスタイルを実践しているバンドをストレートエッジハードコアバンドと呼ぶこともある。

起源

イアン・マッケイが当時在籍していたバンド、ティーン・アイドルズ1980年にアメリカ西海岸ツアーを行った際、メンバー全員が未成年であったことを理由にクラブでの演奏を拒否されたことから、クラブオーナーとの妥協案として、店員が彼らにアルコール類を出さないようにバンドメンバーの手の甲に大きくバツ印(×)を書いたことに始まる。

ワシントンD.C.に戻るまで、イアン・マッケイは演奏する先々で、店に未成年が入るのを許可する方法として「未成年の手の甲にバツ印(×)を書く」というやり方を提案し、いくつかのクラブはその方法を取り入れたことから、手の甲のバツ印はアルコールとドラッグに反対するシンボルとなった。当時リリースされた、ティーン・アイドルズのEP『MINOR DISTURBANCE』には、手の甲にバツ印を書いた写真がジャケットとして使用されており、ここからハードコアシーンに於けるストレート・エッジ思想が始まる。

その後、マイナー・スレットにおいてイアン・マッケイが歌った『STRAIGHT EDGE』と、『OUT OF STEP』の歌詞「DON'T SMOKE, DON'T DRINK, DON'T FUCK」によって、「タバコ・ドラッグをしない、酒を飲まない、快楽のためにSEXをしない」という考え方がストレート・エッジ思想として定着することとなる。

マッケイは、自分の周囲で前述の3つによって破滅するものが多いことにうんざりし、『OUT OF STEP』の歌詞を書いたと述べている。しかしマッケイにとってはあくまで自己節制の表明と、OUT OF STEP LPのジャケットが示すように宗教や同調圧力への異議であったにもかかわらず、フォロワーたちは教条的・宗教的に受け取ってしまい、酒を飲んでいる観客に暴行が加えられるなど、図らずもストレート・エッジの思想が新たな同調圧力を生む結果となってしまった。後にマッケイは、これらのメッセージはそもそも無分別な若者(未成年)に向けられた物で有り、(いい)大人を対象にした物ではなかったと語っている。さらに、ストレート・エッジが教条的・宗教的な思想として広範囲に広がったことについて強い違和感を覚えるとしており、「元々の趣旨とずれている」、「(教条的・宗教的な思想としての)ストレート・エッジには共感しない」、「自分は信者ではない」など、ストレート・エッジの現状については否定的な見解を繰り返し述べている。

標榜する人物・集団

CMパンク(中央)が2010年に結成していたユニット、ストレート・エッジ・ソサエティ。

ロックミュージシャン・バンドの他、音楽以外のアーティストやプロレスラーなどのアスリートにも標榜者が存在する。

脚注

注釈

  1. ^ アルコール、タバコ、違法なドラッグ類を一切摂取していないライフスタイルを選ぶ人はハードコア・パンクシーン以外にも存在するが、ハードコア/パンク/メタルとは一切無関係な状態でそのライフスタイルをストレートエッジと呼称することは少ない。

出典

関連項目


直定規

(straight-edge から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/07 22:36 UTC 版)

直定規(ちょくじょうぎ、英:A straightedge or straight edge)は、直線の描画や直線性の確認に使用するツール。 長さに沿って等間隔のマークが付いている場合、「ルーラー」とも呼ばれる。

直定規は、自動車製造および機械加工業界で、機械加工された合わせ面の平面度をチェックするためにも使用されている。

真の真直度は レーザーラインレベルを光学的な直定規として使用することで確認できる場合がある。これは、板や棚の端などの平面上の正確な直線を照らすことができる。

Winding_stickと呼ばれる一対の直定規は、木片のねじれを増幅するために木工作業で使用されている。

コンパスおよびストレートエッジ構造

直定規は 平面ジオメトリにおいては 定規とコンパスによる作図で活用される。方法の一例は次の通り。

  • 2つの点を指定して、それらを結ぶ線を描画
  • 点と円を指定して、いずれかの接線を描画
  • 2つの円が与えられると、それらの共通の接線のいずれかを描画

1つのセグメントの長さを別のセグメントに転送するために、 コンパスと一緒にマークしたり使用したりすることはできない。

直定規がなくても、モール–マスケローニの定理によりすべてのコンパスおよび定規で作成が可能。 つまり、コンパスのみを使用して、それぞれに2点が与えられた2つの線の交点を見つけ、円への接点を見つけることができるが、直定規のみを使用してすべての構築を行うことはできない。 1つの円とその中心を指定すると、直定規だけでそれらを行うことはできる

参考文献

外部リンク


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