iTunes先行配信に関する問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/10 00:33 UTC 版)
「ソングス・オブ・イノセンス (U2のアルバム)」の記事における「iTunes先行配信に関する問題」の解説
2014年9月10日、iTunesでアルバムが先行配信され、10月13日まで無料でダウンロード可能となった。ユーザーの設定によるがアップルのデバイスに自動でダウンロードされ、iCloudにログインしているユーザーには、自動で購入済みに無償で追加される。購入済みに追加されたユーザーから、アルバムを勝手に購入されたなどの苦情が相次いだ。 苦情を受けたアップルは、16日までにU2のアルバムをiTunesのアカウントから消去するためのウェブサイトを設けている。 これに対し、ボノは「削除したいって人達もいる。でも、この5年間でU2以上にU2の曲を削除した人はいないよ。これだけ多くの人達が曲を聴いてくれた。それには本当にワクワクする。僕が言えるのは、このジャンク・メールの中には血と涙と汗が詰まってるってことだけだ」とコメント。しかし後日、ファンとのQ&Aに応える形で「素晴らしいアイデアに思えて、舞い上がってしまった。自分たちの楽曲が聴かれないかもしれないという恐怖感があった。どうやら私達がうるさくやりすぎてしまったのかもしれない」と謝罪の旨を表明した。 シャロン・オズボーンはU2に対しTwitterで「中年の政治グルーピーの集まりに過ぎないわね」などと綴り、U2やiTunes、ジミー・アイオヴィンを強く批判していたが、後に撤回している。オジー・オズボーンは「U2はフリーでアルバムを配る余裕はある。しかし他のバンドはそんなことはできない。だから新人バンドには難しくなるんだ。ありえないくらい自分勝手だ」と、イギー・ポップも「『俺たちに強制しないでくれ』と言おうとしていた彼らの意見は正しい」と発言し、それぞれ批判した。 逆にメタリカのラーズ・ウルリッヒは、「俺にとってはこの試みは成功するかどうかが問題なんじゃないんだ。これだけ過激なことを俺たちに投げつけてみるだけの根性がU2には備わっていたこと、それとそれだけ先を見ていたという事実が俺には重要なんだよ」と賞賛するコメントをした。またノエル・ギャラガーは、「音楽をタダで配ったりするのには、同意できないね。アルバムというのは、作るのにかなりのコストがかかるものなんだからさ。まあ、当然U2はこれ以上、金はいらないのかもしれないし、それは良かったですね、という感じだけど、俺はこの先も、絶対に無料配信とかはないね」としつつも、「1つ確実に言えるのは、U2はファンを2人増やした。アルバムが無料配信されてから、俺の息子2人とも、今じゃU2の大ファンだからね」と発言した。メガデスのデイヴィッド・エレフソン、トレント・レズナーも肯定のコメントをしている。
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