Zombie Zoo Keeperとは? わかりやすく解説

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Zombie Zoo Keeper

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/05 05:41 UTC 版)

ゾンビ・ズー・キーパー

Zombie Zoo Keeper
生誕 (2012-11-23) 2012年11月23日(12歳)[1]
活動期間 2021年から
著名な実績 NFTアート
代表作 「Zombie Owl」[2]「Zombie Turtle」「Zombie Leopard」「Zombie Ladybug」[3]「Zombie Zoo Cats」シリーズ[4][5]
家族 草野絵美[6]、山岡潤一[7]
受賞 Forbes JAPAN 100[8]、2021'S BEST (NON-CELEBRITY) NFT PROJECTS[9]
公式サイト Zombie Zoo
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Zombie Zoo Keeper(ゾンビ・ズー・キーパー、2012年平成24年〉11月23日[1] - )は、日本のNFTアーティスト。別名はゾンビ飼育員[6][3]。2021年に小学3年生ながら動物のゾンビを題材としたドット絵のNFTアートを販売し、たかくらかずきトレバー・マクフェドリーズ英語版[10]スティーヴ・アオキらが購入[11][6][3]。その活動はNFTアートを日本に広めたきっかけと言われる[12][13]。2021年のForbes JAPAN 100に選ばれ[8][5]、「ZOMBIE ZOO」は2021'S BEST (NON-CELEBRITY) NFT PROJECTSの一つに選出された[9]。2022年には東映アニメーションにより日本初となるNFTアートのアニメ化がなされ[14][15][16]ピコ太郎ともミュージックビデオをコラボレーションしている[17][16]

来歴・人物

生い立ち

2012年平成24年)11月生まれ[1]。3歳の時からテレビのない環境であったが、年に400冊の絵本を読み聞かせてくれていたという[18]。また、赤ん坊の頃からiPadを持たされ、テレビがなくてもプロジェクターNHKオンデマンドNHK for SchoolNetflixなどを自由に視聴できていた[11]算数のドリルのやる気をなくした際には親から算数オリンピックの問題を促されるなど、勉強を強制せずモチベーションを重視した教育を受けたという[19]Pokémon GOにのめりこんだ際には、ポケモンを覚えることで記憶容量が増大するという論文があることから、両親の制約を免れていた[20]

2021年、NFTアートへの挑戦

2021年令和3年)8月下旬、小学校3年生のとき、12歳の少年の描いた絵がNFTアートとして高額で購入されたというニュースに刺激を受け、自分も同じことをしたいと母親に伝える[6][11]夏休み自由研究として行うこととなり、大好きなゲームであるマインクラフトに出てくるゾンビをモチーフに、虫や動物のドット絵(ピクセルアート)をiPadの無料アプリで描き「Zombie Zoo」として、母親の協力を得て、NFTの大手取引所であるOpenSeaにて8月25日より作品の販売を開始する[6]。最初に作品が売れたのは9月2日で、イラストレーターのたかくらかずきが購入した[6]。その約2000円の売り上げでポケモンカードを買いに行ったという[21]

さらに、CGIキャラクター・リル・ミクエラ英語版の開発や運営を手がけるBrudのCEO[10]で、著名なDJ[3]でもあるトレバー・マクフェドリーズ英語版[10]が購入[3]。トレバーが作品をアイコンにしたことを発端に、世界に知れ渡ったとされる[3]。同年9月17日には、音楽プロデューサーでDJのスティーヴ・アオキが240万円相当で二次流通で作品で購入した[3]。なお、仮想通貨イーサリウム(単位はETH・イーサ)で取引され[21][3][6]、二次流通でも手数料を得ることができる[3][6]。2021年9月9日時点で約380万円相当の総取引額であったが、実際の売り上げは約80万円相当とされる[6]。同年11月には、総取引額が4400万円相当を超えたという[22]

なお、2021年9月24日の『めざましテレビ[23]、同年11月11日の『スッキリ[24]、11月21日の『サンデーステーション[25]といった報道で取り上げられ、同年10月11日には『アートフルワールド』の特集「NFTは世界を変える?」でも取り上げられた[26]#主なテレビ出演も参照)。また、オーナー達によるミートアップも開催されており[27]、マイアミ アート・バーゼル[13](アメリカ合衆国・フロリダ州)やTEDx Kioicho[28]に出演した。同年には「Forbes JAPAN 100」の一人にも選出されている[8]#主な受賞歴も参照)。

2022年以降の連携・展開

2022年(令和4年)2月には「Zombie Zoo Cats」シリーズを株式会社アマナと共同でフォトアクリルを制作[4][5]三越日本橋本店で展示、三越伊勢丹オンラインストアで受注販売が行われた[4][5]。また、東映アニメーションにより「Zombie Zoo」を原案としたアニメプロジェクトが発足[14][15]。NFTアートのアニメ化は日本初と言われており[14][15]、同年5月に東映アニメーションのYouTube公式サイトで公開された[16]。同作品のテーマソング「Nowhere」はFIVE NEW OLDが手掛けた[29]

同年5月には[17]にはピコ太郎とコラボレーションしたミュージックビデオも実現[16]。同年同月にはゲームメイキングプラットフォーム「The Sandbox」やMinto社との提携、および「Zombie Zoo Land」の開発が発表された[17][30][31]。翌年12月に発表されたゲームのタイトルは「Zombie Zoo Rescue」で[32]、全てのキャラクターデザインに加えて武器の決定も行ったという[33]。また、2022年12月にはSLOTH渋谷で展示「Zombie Zoo Keeper Collection」を実施[17]

2023年(令和5年)12月には大手仮想通貨取引所CoinBaseが手掛けるマーケットプレイス「Base」とのコラボレーションに出展[34]。同年12月から2024年3月まで東京都現代美術館で開催された「MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ」には11組の参加者中最年少の11歳で参加し[35]、「Zombie Zoo Rescue」を含むこれまで制作してきた260作品を出展している[32][33]

家族

母親は東京藝術大学の非常勤講師でミュージシャンの草野絵美[6]。草野自身もNFT作品を扱っている[36]。Zombie Zoo のOpensea英語版TwitterInstagramのアカウント開設や[6]、宣伝・英訳を担当する[19]。著書に『親子で知的好奇心を伸ばす ネオ子育て』がある[37]。父親は慶應大学の専任講師の山岡潤一[38]イーケイジャパンのロボット工作キット「ファブウォーカー」の開発者[39]で、WIRED CREATIVE HACK AWARD 2014グランプリ受賞者[39][40]

Zombie Zooにおける収益の使い道は親子で相談しており[2]、大学進学などに使用する予定だという[31]。また、草野はZombie Zooの作品購入者であるDropbox社のデザイン戦略部門ヘッドのDevin Mancusoからオファーを受け、草野の友人である大平彩華と連携したアニメ制作を提案[31]。これが「新星ギャルバース」につながったという[31]

主な受賞歴

ノミネート

選出

  • 2021年 - Forbes「Forbes JAPAN 100」[8]
  • 2021年 - 2021'S BEST (NON-CELEBRITY) NFT PROJECTS(アメリカ「NYLON」誌)「ZOMBIE ZOO」[9]

主なテレビ出演

関連文献

脚注

注釈

  1. ^ 再放送 - 11月6日[45]、12月25日[46]
  2. ^ 「ウンナンのニッポン全国大表彰!国民的オブ・ザ・イヤー2021」のコーナー[48]

出典

  1. ^ a b c 2021年11月23日のツイート”. @zombiezooart. Twitter 2022年1月3日(UTC)閲覧。
  2. ^ a b 夏野かおる 著、野阪拓海 編 (2022年2月3日).“NFTアートは新時代の美術市場か? 売買にはリスクも 8歳の作品が高騰、親子が話し合ったこと (2/4)”. EduA. 朝日新聞社. 2022年2月5日(UTC)閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i Pen編集部 2021.
  4. ^ a b c AMP News (2022年2月7日). “アマナ、小学生NFTアーティスト・Zombie Zoo Keeper氏の新作を共同制作 2月16日より日本橋三越本店で展示・販売”. Yahoo!ニュース. 2022年4月4日(UTC)閲覧。
  5. ^ a b c d 呉心怡 (2022年2月7日). “9歳少年「Zombie Zoo Keeper」実物作品が三越で展示販売、「Startbahn Cert.」で証明書発行”. あたらしい新聞. 2022年4月4日(UTC)閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k 西山 2021.
  7. ^ ハラ 2021.
  8. ^ a b c d Forbes JAPAN 100”. Forbes JAPAN. 2022年1月1日閲覧
  9. ^ a b c 2021's Coolest NFT Projects. 2022年1月1日閲覧
  10. ^ a b c 竹田匡宏 (2021年10月5日). “ダッパーラボがバーチャルインフルエンサー開発「Brud」買収、企業の分散化支援も”. あたらしい経済. Yahoo!. 2022年1月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月5日(UTC)閲覧。
  11. ^ a b c d 小林 2021.
  12. ^ a b 「CREATOR AWARDS 2021」『pen with New Attitude』第524号(2022年1月号)、2021年12月。“2021年12月7日のツイート”. @emikusano. Twitter 2022年1月3日(UTC)閲覧。
  13. ^ a b FWB.art Basel Maiami 2021”. FWB.art. 2021年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月25日(UTC)閲覧。
  14. ^ a b c ゆうき (2022年1月31日). “9歳の作家がつくるNFT「Zombie Zoo」がアニメ化 東映アニメーションと協業”. KAI-YOU. KAI-YOU Inc.. 2022年2月4日(UTC)閲覧。
  15. ^ a b c 大津賀新也 (2022年2月1日). “9歳少年のNFT「Zombie Zoo」がアニメに、東映アニメーションのプロジェクト始動”. あたらしい新聞. Yahoo!ニュース. 2022年2月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月5日(UTC)閲覧。
  16. ^ a b c d 小口覺 (2022年6月20日). “テクノロジーとインスピレーションが交差する、NFTアートの現状と未来”. INTERNET WATCH. 2023年5月4日(UTC)閲覧。
  17. ^ a b c d 一般社団法人レッドリボン (2022年12月3日). “プレスリリース Zombie Zoo Keeper Collection 開催”. valuepress. 2023年5月4日(UTC)閲覧。
  18. ^ ハラ 2021, p. 4.
  19. ^ a b ハラ 2021, p. 6.
  20. ^ ハラ 2021, pp. 7–8.
  21. ^ a b c ABEMA 2021.
  22. ^ 葉久 2021.
  23. ^ a b 驚き!8歳男児のデジタルアートが140万円…複製でないことを証明する「NFT」でデジタル作品に希少価値”. FNNプライムオンライン. 2022年1月1日閲覧。
  24. ^ a b 小3生、NFTアートで「4000万円」ゲット 加藤浩次「すごい時代ですねぇ」”. J-CAST テレビウォッチ. ジェイ・キャスト. (2021年11月11日) 2022年1月1日閲覧。
  25. ^ a b 流行語“NFT”小学生の絵が170万円で落札!?”. テレ朝news. 2022年1月1日閲覧。
  26. ^ a b 『アートフルワールド~たぶん、すばらしき芸術の世界~』”. bsfuji.tv. BSフジ. 2022年2月5日(UTC)閲覧。
  27. ^ 西村真里子 (2021年11月12日). “ウッドストックの再来なるか、NFT.NYCという震源地”. Forbes JAPAN. 2021年11月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月25日(UTC)閲覧。
  28. ^ ブロックチェーンに刻んだ親子の非代替成長記録 | Zombie Zoo Keeper & 草野絵美 Zombie Zoo Keeper & Emi Kusano | TEDxKioicho, https://www.youtube.com/watch?v=HbaX7FTRHIU 2021年12月31日閲覧。 
  29. ^ HIROSHI (2022年5月21日). “FIVE NEW OLD、新曲「Nowhere」を日本初のNFTアート発アニメ化プロジェクト"Zombie Zoo"テーマ・ソングに書き下ろし。YP × サメヤマ次郎による映像公開”. skream! 2023年5月4日(UTC)閲覧。
  30. ^ CreatorZine編集部 (2022年5月16日). “Mintoら3社、メタバース「The Sandbox」上に「Zombie Zoo Land」開発決定”. CreatorZine. 2023年5月4日(UTC)閲覧。
  31. ^ a b c d 神吉弘邦 (2022年9月8日). “Web3時代のエンターテインメント産業の基盤を、ブロックチェーンの利用で築くチャレンジ”. TELESCOPE magazine. 東京エレクトロン 2023年5月4日(UTC)閲覧。
  32. ^ a b MintoがZombie Zoo Keeper及びThe Sandboxと共同プロデュースしたプロジェクト「Zombie Zoo Rescue」、東京都現代美術館にて初披露!”. RBBToday. (2023年12月1日). 2024年4月23日(UTC)閲覧。
  33. ^ a b いとうせいこう (2024年1月30日). “「MOTアニュアル2023 シナジー、創造と生成のあいだ」(東京都現代美術館)を、いとうせいこうはどう見たか? 担当学芸員・森山朋絵とともに会場を見て歩く”. Tokyo Art Beat. アートビート. 2024年4月23日(UTC)閲覧。
  34. ^ Base is bringing Art Week onchain”. base.mirror.xyz. 2024年3月15日閲覧。
  35. ^ 田中聡 (2023年12月28日). “【レビュー】テクノロジーが発達した今、アートは何を表現するのか――東京都現代美術館で「MOT ANNUAL 2023 シナジー、創造と生成のあいだ」 3月3日まで”. 美術展ナビ. 読売新聞社. 2024年4月23日(UTC)閲覧。
  36. ^ Satellite Young・草野絵美、株式市場のアップダウンを歌う新曲「IPO」リリース 初のNFT作品も同時出展”. Spincoaster. (2021年4月14日) 2022年1月3日(UTC)閲覧。
  37. ^ ISBN 978-4-484-22207-3
  38. ^ ハラ 2021, pp. 1–3.
  39. ^ a b ファブウォーカー[FW-05]”. ELEKIT. イーケイジャパン. 2022年1月2日(UTC)閲覧。
  40. ^ コンデナスト・ジャパン (2014年11月26日). “WIRED presents「CREATIVE HACK AWARD 2014」授賞式~クリエイター8名が決定!~”. PR Wire 2022年1月2日(UTC)閲覧。
  41. ^ WEBザテレビジョン. “千原ジュニア“ジャックナイフ”時代の写真に著作権を「やってみたい!」<ABEMA的ニュースショー>”. WEBザテレビジョン. 2022年1月1日閲覧。
  42. ^ 聯合新聞網 (20210920T181754Z). “日本小學生靠一招賺飽零用錢 3分鐘畫畫撈20萬爆紅 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2022年1月1日閲覧。
  43. ^ 変わる報道番組#アベプラ【平日よる9時~生放送】 | 企画ドット絵の魔術師!小3の作品がウン百万円&トースト革命!食パンをアイロンで? 5分 2021年10月4日放送abema.tv. ABEMA. 2022年2月5日(UTC)閲覧。
  44. ^ 社会を変える?広がる”NFT” 2021年10月13日放送 17:17 - 17:26 NHK総合 ニュース シブ5時 キニナル!”. ニュース詳細. TVでた蔵. 2022年1月10日(UTC)閲覧。
  45. ^ 読売新聞美術展ナビ編集班 (2021年10月14日). “【BSフジ・アートフルワールド】NFTは世界を変える? 11月6日(土)再放送”. TOPICS ニュース. 美術展ナビ 2022年1月2日(UTC)閲覧。
  46. ^ 2021年12月25日(土) 24:30~24:55 #11 NFTは世界を変える?”. 次回の放送予定. BSフジ 2022年1月2日(UTC)閲覧。
  47. ^ TOKIOテラス|民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」- 無料で動画見放題https://tver.jp/corner/f00927922022年1月1日閲覧 
  48. ^ a b ウンナンのニッポン全国大表彰!国民的オブ・ザ・イヤー2021 照ノ富士が初ドッキリ&チョコプラが南原を…山田涼介が内村の(秘)知られざる一面を語る… 日テレ 12月28日(火)放送分 1月4日(火) 21:59 終了予定”. TVer 2022年1月3日(UTC)閲覧。ウンナンのニッポン全国大表彰!国民的オブ・ザ・イヤー2021が見放題 !”. Hulu. 2022年1月3日閲覧。2021年12月28日のツイート”. @ol20225358. Twitter. 2022年1月3日(UTC)閲覧。
  49. ^ 音楽ナタリー編集部 (2022年3月18日). “TM NETWORK新曲はNHK「令和ネット論」主題歌、小室哲哉のインタビューも放送”. 音楽ナタリー. 2022年4月4日(UTC)閲覧。
  50. ^ NFTが生んだデジタル・アート売買の新たな生態系を探る。『美術手帖』12月号の特集は”. 美術手帖. 2022年2月5日(UTC)閲覧。

参考文献

外部リンク

(関連動画)




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