X字尾翼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:56 UTC 版)
V字尾翼が、上下対になった物。ミサイル・ロケットで採用されることが多い。ただし、機軸を水平に向けたときの上下水平を規定する単葉主翼や内部構造等を持たないロケット・ミサイルに、X字尾翼と十字尾翼の区別は存在しない。また、ロケット、弾道ミサイルの翼は矢羽と同じく飛翔姿勢の安定のみを担う固定された安定翼であり、推進効率上の理由により姿勢制御は推力偏向のみで行われる。MIM-23 ホーク地対空ミサイル等のように、尾翼のように見えて、航空力学的にはX字・十字に取り付けられたデルタ形又は後退主翼後縁の舵として機能している場合もある。飛行船と同様の原理で水中を進む潜水艦においても、以前は十字舵の採用が一般的だったが、損傷時に縦舵又は横舵の一方の機能を喪失する事態を避ける為、X舵の採用が増加している。その他の利点としては、着底時に傷付き易く浮上時にも機能する下部舵板を大きくでき、縦舵がないので音波ステルス性が高く、4枚全てが旋回に使える事から機動性が上昇し、艦橋楼後乱流から外れることが挙げられる。 X字尾翼
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