Web 2.0批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 07:18 UTC 版)
「ニコラス・G・カー」の記事における「Web 2.0批判」の解説
自身のブログ「Rough Type」では楽観的なテクノロジー思想に対する批判を行っており、とりわけインターネット上のソーシャル・プロダクション(国家や企業ではなく社会集団による無料の財の生産行為。具体例としてウィキペディアなど)を持ち上げる論理に批判的である。2005年には「Web 2.0の非道徳性」("The Amorality of Web 2.0")と題したエッセイを発表し、ウィキペディアやブロゴスフィアなど、ボランティアによるWeb 2.0的プロジェクトについて、これらは経済的に不利な立場におかれるプロフェッショナルの仕事を駆逐し、最終的に社会に害をもたらすと批判している。批判に対し、ウィキペディアの共同設立者のひとりで現在は事実上の代表者であるジミー・ウェールズは、例として引かれたウィキペディアの記事(ジェーン・フォンダとビル・ゲイツの伝記事項。いわゆる「集合知」による5年間近い作業の成果とされる)を「ほとんど読むに耐えないクソだ」と認め、“どうすればいいのだろうか”とウィキペディアの質を改善するためのアドバイスを求めた。 2007年5月、ウィキペディアのページが検索結果の多くを占める(検索エンジン最適化)のはインターネットのトラフィックと権威が結びついた危険な状態であり、「情報植民」("information plantation")を導くものだと指摘。さらに2007年8月、ウィキペディアが時間を経るにつれ規則や官僚制など複雑な仕組みをつくりあげる傾向があることを批判する中で、ウィキペディアの管理者に対する蔑称「ウィキクラッツ」(ウィキ+ビューロクラッツ)を発明した。
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