Univel(1991年 - 1993年)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 15:50 UTC 版)
「UnixWare」の記事における「Univel(1991年 - 1993年)」の解説
AT&TのUnix System Laboratories (USL) は、SunOSとSystem Vを統合してSVR4という成果を成し遂げた後、 "Destiny" というコードネームのUNIXのデスクトップバージョンを開発するため、ノベルとの合同会社であるUnivelを結成した。 DestinyはUNIX System V release 4.2カーネルをベースとした。ウィンドウシステム用のツールキットとしてMoOLIT(英語版)が採用され、これによりユーザーは実行時のルック・アンド・フィールをOPEN LOOK風とMotif風のいずれか一方を選ぶことができた。商用デスクトップハードウェア上のシステムをより堅牢にするため、SVR4で採用されていたUFSファイルシステムに代わりVeritas VXFSジャーナリングファイルシステムが採用された。UnixWareのネットワークは、TCP/IPとノベルのNetWareプロトコル (IPX/SPX) との相互運用を機能をサポートしていた。Destinyの開発当時、UNIXユーザーにとってTCP/IPは標準であったが、PCネットワークでNetWareをベースとすることはUNIXにおけるTCP/IP以上に普通であった。 1992年にDestinyはUnixWare 1.0としてリリースされた。UnixWare 1.0は細分化されていたPC UNIX市場をUnixWareへと統合することを意図されていた。このシステムはマイクロソフトのWindows NTよりも早く企業コンピュータ市場へと参入したが、当時のオブザーバー達は、UnixWareはUNIXの「単なるもう一つのフレーバー」であり、ノベルが意味のある技術を結集したものというよりもむしろ自社のマーケティング戦略に巻き込むためのものだと気付いていた。UnixWareには、ノベルのIPXネットワークは含むがTCP/IPは含まないPersonal Editionと、TCP/IPなどのサーバソフトウェアを搭載したAdvanced Server Editionの2つのエディションが存在した。Personal Editionにはアクティブユーザーが2名までという制限があったが、Advanced Server Editionは無制限であった。UnixWare 1.0のコピーは約35,000個販売された。 1993年にノベルはAT&TからUSLを購入し、USLとUnivelを統合して新たにUnix Systems Groupとした。
※この「Univel(1991年 - 1993年)」の解説は、「UnixWare」の解説の一部です。
「Univel(1991年 - 1993年)」を含む「UnixWare」の記事については、「UnixWare」の概要を参照ください。
- Univelのページへのリンク