UCIへの影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 02:03 UTC 版)
「ランス・アームストロングのドーピング問題」の記事における「UCIへの影響」の解説
UCIはドーピングの隠蔽のための賄賂とされた企業とチームオーナーからの資金の流れに関して、ランスからUCIへの正当な寄付金であり、たまたまドーピング問題と時期が重なっただけだとしている。現在のUCI会長パット・マックエイドは、「自転車界にランスの居場所はもうない。彼の存在は自転車レース界の歴史から抹殺すべきだ。選手が自らの健康とこのような結果が生じるリスクを犯してでもドーピングをするかは彼ら自身の責任であり、我々がそのことで責を負うのはお門違いだ。だが、これからも選手たちからの寄付を受け付ける。」と発言した。一方で、なぜドーピングを見抜けなかったかなどの疑惑には一切言及していない。ドーピング問題に関してUCIは一貫して「選手たちの身勝手さに振り回された被害者」を装っており、無責任なご都合主義によってますます選手たちとの溝は深まる、との批判がある。すでに、マックエイドが会見の際に「今回の一件でフロイド・ランディスとタイラー・ハミルトンが英雄であるかのように扱われているが、彼らはガラクタにすぎない」と発言したことに対して、ハミルトンは「マックエイドは偽善者だ」と非難して辞任を求めるなど、混乱が広がりつつある。 AIGCP(プロ自転車選手協会)代表のジョナサン・ヴォーターズは、アームストロングの一件でドーピング問題の混乱・動揺をきたしたとして、自転車競技独自の、独立したドーピング機関の設立をUCIに要求する方針を決めた。 元USポスタル選手のスコット・メルシエは、2011年に同チーム在籍時代にドーピングを強要された話を行ったにもかかわらず、UCI会長のパット・マッケイドが見過ごしていたとして、マッケイドを解任すべきであると、Sky Sportsに語った。なお、メルシエは1997年にUSポスタルのチームドクターであったペドロ・セラヤからドーピングを強要されたことに起因して、同年限りでUSポスタルを退団している。10月25日、グレッグ・レモンは、アームストロングのドーピング問題の混乱を招いた責任は、現会長のパット・マッケイドと、前会長のハイス・フェルブリュッヘンにあるとして、自らのフェイスブックにしたためた文章を複写し、マッケイドの即時解任を要求する書簡をUCIに送った。また、現役自転車選手からも、UCIの今後の姿勢を正す構えが広がりつつある。
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