TDS-2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 14:34 UTC 版)
「目標指示装置 (TDS)」の記事における「TDS-2」の解説
初めて国内開発されたGFCSである68式射撃指揮装置(FCS-0)では、同時多目標交戦能力を付与するための試みとして、追尾レーダーとは別に捜索レーダーを連接することによる多目標自動追尾装置(TWS装置)が開発されていた。ただしこの時点ではデジタル技術が未熟であり、技術試験・実用試験では満足すべき成果が得られず、装備化されなかった。しかし捜索レーダーからの目標移管を迅速に、しかも容易にするための多目標自動追尾という発想は生き残り、目標指示装置二型(TDS-2)として実現した。 TDS-1はアナログ式だったのに対し、TDS-2はAN/UYK-20デジタルコンピュータを用いており、初号機TDS-2-1はまず「ひえい」(45DDH)、後には「はるな」(43DDH)にも搭載された。これは国産初のデジタル・コンピュータ使用のTDSであり、レーダー・ビデオの位置を2~3回コンピュータに入力すれば、後は自動追尾に移行してフェードした目標でも位置を推定表示できるというもので、ミサイル護衛艦(DDG)のWESと同様の半自動信号処理法ではあったが、対空戦関連武器のシステム化というほどのものではなかった。 またしらね型(50/51DDH)では、シースパローBPDMS(短SAMシステム1型-1)の一環として開発調達されたTDS-2-2が搭載されており、これはOPS-11C対空捜索レーダーの探知目標位置を砲の射撃指揮装置およびミサイル射撃指揮装置WM-25へも指示するものであった。開発は三菱電機が担当し、電子計算機としては引き続きAN/UYK-20 1基が採用された。
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