PS計画の失敗
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/21 13:41 UTC 版)
「パーフェクトソルジャー」の記事における「PS計画の失敗」の解説
人工的に強化兵士をつくり出し、戦場での優位を確保するためのPS計画だったが、最終的には破綻した。その原因がいずれも、死なない兵士の理想型としてPS計画の構想母体となった異能者キリコ・キュービィーにあったというのは皮肉である。 後にキリコから「フィアナ」と名付けられることとなるプロト・ワンは、その誕生課程でキリコを見たために彼への依存心が強くなり、それ故に戦闘よりもキリコへと関心が向き、秘密結社から欠陥品の烙印を押される。結果、彼女はキリコと行動を共にした。 元ギルガメス軍少佐で秘密結社幹部、マーティアル司祭でもあったセルジュ・ボローによってPSに必要なのは純粋な憎悪であるという解析がなされ、その中でプロト・ワンに愛情を寄せていたプロト・ツー/イプシロンはプロト・ワンを奪ったキリコへの憎悪から、執拗にキリコを狙った。だが結果討ち果たせず、サンサでの決闘に敗れて死亡する。 更にPSは大きな欠点を抱えていた。その寿命は僅か2年であり、能力の維持と生命を保つために高価なヂヂリウムを大量に消費しなければならないということは、コストパフォーマンスにおいてあまりにも劣悪であった。ジャン・ポール・ロッチナはPSは時代に対応した一種の新人類という解釈を語ったが、上述の問題点に加えて元の人間に戻すことはできない非人道的な存在であったため、結果、第4次銀河大戦においてはPSは運用されなかった。メルキア軍でPS開発に携わったカルマン・トムスによれば、PSを普通の人間に戻すことは「不可能ではない」とのことであったが、トムスが殺害されてしまい実施されていない。 またPS計画の推進者であったギルガメス軍ディーテル・ロイル・バッテンタイン中将は第3次銀河大戦の終戦前、惑星ミヨイテでの「プランバンドール・スキャンダル」の嫌疑にかけられている。そのようなトラブルの中「素体」プロト・ワンは開発されたが、リドで秘密結社に奪取されてしまい、その後プロト・ワンが秘密結社を離れキリコと行動するようになってもギルガメス軍は彼女を奪い返すに至らなかった。 バッテンタイン中将は、プランバンドール・スキャンダルの中心である腹心のオスカー・フォン・ヘルメシオン准将がシュエップス小隊の生き残りであるメロウリンク・アリティによって追い詰められた際、キーク・キャラダイン中尉に命じ抹殺するが、結果的にその保身行動はバッテンタインの政界進出の目論見を潰えさせ、PS計画も断念されてしまう。
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