PISAとの違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/30 03:08 UTC 版)
「国際数学・理科教育調査」の記事における「PISAとの違い」の解説
学力の国際的な調査としてTIMSSとともに広く知られているのがPISAである。PISAは、義務教育終了段階で身につけた知識や技能が実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを評価するものであり、読解的リテラシー(読解力)、数学的リテラシー、科学的リテラシーを主体として調査される。 PISAとTIMSSは上位国の顔ぶれが大幅に異なっていることでも知られている。例えば2003年のテストの数学の上位国はシンガポール、韓国、日本、香港、台湾、ベルギー、オランダであり、PISAの上位国であるフィンランド[要出典]、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、イギリスはTIMSSでは中位国であり、先進国中ではむしろ下位の成績となっている。理科においても、やはりフィンランドやイギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどは先進国中では中位以下の成績である。ちなみにPISA、TIMSSの両方で上位に来ているのは韓国、日本程度である。 この違いについて教育学者の藤田英典は、両者の性格が大幅に異なることを指摘している。すなわちTIMSSは学校で習う内容をどの程度習得しているかを見るアチーブメント・テストであるのに対し、PISAは学校で習った知識や技能の活用能力を見るテストなのである。これについて藤田は、TIMSSは従来的な教科学力を、PISAは「新しい学力観」に近いものを見ようとしていると解釈している。
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