PISA問題における文化政治性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:08 UTC 版)
「OECD生徒の学習到達度調査」の記事における「PISA問題における文化政治性」の解説
また、PISAの問題作成においても、さまざまな混乱があったことが報告されており、日本では2009年の「読解力」問題作成の際、委員から国語(日本語)教育専門家が排除され、英語教育専門家で占められた。しかし、委員は大学入試の経験はあるものの、PISAが求めるところとは異なってたことから委員は解散となり、取りまとめ役ら二名がアメリカの全米学力調査(National Assessment of Educational Progress,NAEP)の過去問題を参考に作成し、その際、PISAで採択されるために「できるだけ欧米人の視点」での作成を心がけた。しかし、PISA担当者からは「日本らしさ」を求められ、「日本をにおわせるような内容」に変更した。このように、PISAによって英語圏のリテラシーが世界標準として押し付けられる現実があり、また、PISAは自らを「科学」であり、政治的ではないと主張するが、現実には学力測定ツールそのものにも政治や権力関係が混在していることが教育学者から指摘されている。
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