OPLL系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/21 02:09 UTC 版)
音色データをチップに内蔵し、制御を単純化したOPL2のサブセット。キャプテンシステム端末・文字放送端末用として開発されたが、他の用途向けに音色データのセットが異なるバリエーションがある。また、音色データを内蔵している関係で、ノートオフ後のリリース途中で次のノートオン信号を受信すると、自動的に前の音を消音してから次の音を発生する機能(フォースダンプ機能)が搭載されている。また、音色データがテーブル式となった事で、FM音源の特徴であったダイナミクスによる音色そのものの変化が大幅に制限されている。 YM2413(OPLL) 2オペレータ9chまたは6ch + リズム5ch。OPL2のサブセットで、特定の音色セットを内蔵することで制御を単純化した廉価版にあたり、他のOPL系のチップと比較し、音色を保持するレジスタが1セットしか実装されておらず、パラメータの分解能も削られている他、同時に使用できる音色は内蔵の15音色に限られる。内蔵されている15音色は、キャプテンシステム・文字放送受信端末標準仕様に定められているものであり、ほとんどのキャプテンシステム端末・文字多重放送受信端末装置に搭載されていた。MSXの拡張カートリッジ(FM-PAC)およびMSX-MUSICとしても利用された他、UFOキャッチャー、セガマーク3用周辺機器のFMサウンドユニットおよび、同機種内蔵の日本国内版のセガマスターシステム、麻雀学園、クイズカプコンワールド、ポンピングワールドなどのカプコンのアーケード基板、ニューパルサー・大花火・ジャグラー・スフィンクス7・他の一部のパチスロ機などで使われている。また、以下の様な派生品も存在する。YM2420(OPLL2)。ヤマハのポータブルキーボード、ショルキーシリーズに搭載された。内蔵音色セットなど性能・機能はOPLLと同等だが、自社の楽器用に制御手順が変更されている。 YMF281(OPLL-P)。OPLLの内蔵音色を差し替えたもの。パチンコ向けとされる。 MS1823(YM2423)。OPLLの内蔵音色を差し替えたもの。シャープにOEM供給された。PhilipsのポータブルシーケンサーPMC100やAtari ST用のFM音源カートリッジに搭載された。 内蔵音色を差し替え、同時発音数がメロディー6音になったサブセット版がコナミのVRC VIIの音源部に採用されている。
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