MITS社との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/20 15:35 UTC 版)
「パーテック・コンピュータ」の記事における「MITS社との関係」の解説
パーテック社は1976年に、Altairシリーズを製造・販売していたMITS社を650万ドルで買収した。この買収は主に、Altair BASICのソースとライセンスを保有しようとしたのが動機だった。しかし、BASICのライセンスを持っていたのはMITS社ではなくマイクロソフトであり、これが後にマイクロソフトとの紛争の原因となる。また、同年にはマイクロ周辺機器メーカーのiCOMも買収している。これらの買収は、コンピュータの販売が、ホビイスト向けから中小企業向けへと変化することを期待してのものだった。 パーテック社は、MITS社の買収後、「現在の会社の立場をより反映し、今後の方向性を明確に示すため」に、社名をPertec CorporationからPertec Computer Corporationに変更した。 買収の結果、パーテック社はマイクロプロセッサを使用したコンピュータの製造に携わるようになった。パーテック社としての最初のモデルはAltairの拡張版である。買収以前から、Altair製品はパーテック社の既存製品であるディスクドライブ製品群と一緒に使用されることが多かった。当初の販売は好調だったが、AltairのIntel 8080は時代遅れになりつつあったため、パーテック社はMITSのブランド名とともにAltairを引退させることを決定した。 1978年、自社設計の第一弾として「PCC-2000」を発売した。これはマイクロプロセッサIntel 8085シリーズを2つ使用し、そのうちの1つを入出力制御に使用した。マシンは、内部コンソールに加えて、RS-232でシリアル接続された4台までのダム端末に対応するように設計されていた。基本構成では、1.2メガバイトを保存できる8インチフロッピードライブが2台と、パーテック社製14インチハードディスクドライブが2台の、合計22.4メガバイトのストレージが搭載されていたが、これは当時としては非常に大容量のものだった。このシステムには、MTXと呼ばれるマルチユーザー・オペレーティングシステムが搭載されており、これにはビジネスBASIC(英語版)に似たBASICインタプリタが含まれていた。PCC-2000ではMITS DOSやCP/Mも利用可能だった。イギリスでは、Business Operating System(英語版)(BOS)も使われていた。しかし、PCC-2000は高価すぎて市場には受け入れられなかった。
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