M60E3
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 17:07 UTC 版)
M60E3は、初期のM60の数々の問題点を解決したものとして、1986年頃から歩兵用火器として実戦配備された。これは、軽量で「改修された」バージョンとして、射手の負担を軽くする目的もあった。それまでの同シリーズとは異なり、数々の現代的な改良がなされている。 レシーバー部に取り付けられた、より安定した二脚 左右どちらの利き手にも対応 汎用スリング(負い革)アタッチメント 銃身の上にキャリング・ハンドルを取り付け ガス・システムを簡略化 前方に垂直銃把(ピストルグリップ)を取り付け しかしながら、これらは改良された点と同じぐらい問題を引き起こした。また、銃身が軽くなったが、この銃身では200発を連続射撃することは危険となった。このような連続射撃はすぐにオーバーヒートを引き起こし、銃を使用不能にしてしまう。しかし、複数の兵士は連続射撃が可能であると証言している。この銃身のライナーにステライト合金が使われたことが、このことを可能にしたと考えられる。 これらの軽量化は銃自体の寿命も短くしてしまい、基本型よりも部品がすぐに摩耗・破損する傾向にあった。アメリカ陸軍とアメリカ海兵隊の大部分の部隊は、汎用機関銃としてM240に切り替えた。これは、M60E3より2.7kg重いが、特に使用環境が過酷な場合など、その頑丈さと信頼性からより好まれているようである。 M60E3には、銃身が重いタイプと軽いタイプの、二つのタイプがある。
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