Jリーグライセンス基準への改修・整備問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 01:38 UTC 版)
「三ツ沢公園球技場」の記事における「Jリーグライセンス基準への改修・整備問題」の解説
スタジアムのキャパシティーは前述したとおりJ1基準の15000人を満たしているが、Jリーグクラブライセンス制度「B等級」 の条件である「観客席の3分の1相当に屋根を敷設すること」と、「トイレ(洋便器)を一定数確保すること」の条件を満たしていない。本球技場の場合、屋根は全く設置されておらず、トイレは最低限(収容人員1000人当たり、洋便器5台・男性の小便器8台)の3割ほどしか満たせていないという。同様の事例は全国に存在するが、2014年の時点でも横浜市からは改善案が示されておらず、当時のJリーグ専務理事の大河正明は「改修できないのなら、新スタジアムの構想を含めて考えてもらわないといけない」との指摘があった。これに対し、球技場を管理する横浜市環境創造局は、屋根の敷設には建設費が高額になるうえ、公園利用への影響も大きいとして「Jリーグ側の要望も高まっていることは理解できるが、一つの部署で決められるものではない」としており、整備の見通しは示していなかった。 2019年12月、横浜FCが2020年J1に昇格するにあたって、当時の横浜市長・林文子を表敬訪問した際、三浦知良が「雨の日はサポーターがびしょ濡れになるので、そこを協力してもらえれば」と、客席の屋根敷設を要望した。その後、林は2020年度横浜市予算案に改修調査費を盛り込むことを明言している。改修検討は2020年度から2021年度にかけて継続して行われているが、横浜市会の予算第2特別委員会の質疑で、市当局者が「既存のメインスタンドに屋根だけを掛ける方法は困難」なため、「メインスタンドの建て替えや球技場全体の建て替えなど幅広く検討していく必要がある」と答弁した上で、小林一美副市長が「(三ツ沢)公園全体のリニューアルも含め、さまざまな選択肢を幅広に検討していきたい」と述べている。 その後、2022年6月1日に、横浜市は三ツ沢公園内に新球技場を建設する方針を示した。その根拠について、横浜市側は、現在の球技場の敷地を建て替えした上で、屋根を設けた場合、日照の時間が少なくなり、芝生の生育の観点から球技場の稼働も減るために、全体を建て替える案を決定したという。 横浜市が明らかにした配置のイメージによれば、三ツ沢公園内にある補助陸上競技場に加え、青少年野外活動センター・第2テニスコートなどの敷地に建設を行うという。 横浜市会の常任委員会において、自民党会派所属市議が、建設費について問うと、環境創造局の局長が「構想段階であり、(費用の)具体化には至っていない。他都市の事例を見ても球技場建設は大きな事業のため、いろいろな意見を伺いながら進めていきたい」と述べた。なお、現在の三ツ沢球技場については活用する方針。
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