DIS 10646第1版
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「DIS 10646」の記事における「DIS 10646第1版」の解説
1989年1月ISO 10646の4オクテットコード案の試案「DP 10646」が完成した。1990年4月ワシントンのJTC 1/SC 2で4オクテット案のDIS化が決定し、1990年11月に4オクテット案がDIS 10646の第1版として完成した。DIS 10646の第1版は、「ISO 646の拡張であり、必要な全ての文字を一つの体系に収録しようとする」という点では現在のISO 10646と同じであるが、現在のISO 10646よりはるかに既存の(ISO 2022に基づいた)符号系との互換性を重視した改革案であった。全ての文字を4オクテット(32bit)で表現する符号であり、各オクテットをそれぞれ群(group)、面(plane)、区 (row)、点(cell)とする。各面にはISO/IEC 2022の制御文字領域を避けた0x20から0x7Fまでと0xA0から0xFFまでの範囲に文字を割り当てることとし、その結果合計で(95+96)の4乗=1330863361字を収容可能な文字としていた。その範囲にISO/IEC 2022にもとづいて国際登録簿に登録された各国の文字コード (ISO 646をはじめISO/IEC 8859やJIS X 0208、GB 2312、KS C 5601など) を区点の位置もそのままに平行移動してそっくり収容するという、従来のコード系との互換性を最大限に尊重した構成をとっていた。 このDIS 10646第1版では最初の面である第20群第20面を基本多言語面 (BMP; Basic Multilingual Plane) と称しており、この呼称は実態を大きく変えながらもDIS 10646第2版においてやはり最初の面である第0群第0面を基本多言語面 (BMP) と称することに繋がっており、その名称はISO/IEC 10646にもそのまま受け継がれている。このDIS 10646第1版のBMPの 20203021から20207E7Eまでには日本のJIS X 0208の16区1点から94区94点まで 2020B021から2020FE7Eまでには中国のGB 2312の16区以降(漢字部分) 2020B0A1から2020FEFEまでには韓国のKS C 5601(現在のKS X 1001)の16行以降 をそれぞれ配置していた。※ 中国と韓国の領域が重なっているように思えるので、検証が必要
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