DIS 10646とUnicodeの一本化
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「DIS 10646」の記事における「DIS 10646とUnicodeの一本化」の解説
1989年に開催されたSC 2アンマン会議においてアメリカは検討中であったDP 10646に対してUnicodeの採用(形式的にはUnicodeとのマージと漢字統合)を提案した。このときの提案は採用に至らず1990年11月には4オクテットベースのDIS 10646の第1版が完成した。しかしながらこの時期Unicodeも制定に向けての作業が着々と進められており、DIS 10646の第1版とUnicodeという、ほぼ同じ目的を持ちながら異なった二つの文字コードが制定されることになりつつあった。しかしながらほぼ同じ目的を持った二つの文字コードが制定されることには抵抗が強く、両者の一本化を求める意見が強かった中で、 1つの文字を1オクテット(8bit)で表現する符号系がほぼ全てであった欧米において、1つの文字を表現するのに2オクテット(16bit)使用することまでは仕方がないにしても4オクテット(32bit)も使用するのはまだまだコスト面などでの抵抗が強かったこと。 中国が漢字発祥の国として漢字を各国でばらばらに符号化するのではなく、あくまで統一して扱うことを求めたこと。 などの点から、2オクテット(16bit)で全ての文字を扱えることを目指していたUnicodeが圧倒的に優位となり、最終的にDIS 10646の第1版は1991年6月にUnicodeとの一本化を求める各国により国際投票の結果否決された。
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