CodeAccessPermission.PermitOnly メソッド

.NET Framework クラス ライブラリ リファレンス

CodeAccessPermission.PermitOnly メソッド

コール スタックの上位の呼び出し元が、このメソッドを呼び出すコードを使用して、現在のインスタンスによって指定されるリソース以外のすべてのリソースにアクセスできないようにします。

名前空間: System.Security
アセンブリ: mscorlib (mscorlib.dll 内)
構文

Visual Basic (宣言)

Public Sub PermitOnly

Visual Basic (使用法)

Dim instance As CodeAccessPermission

instance.PermitOnly

C#

public void PermitOnly ()

C++

public:
virtual void PermitOnly () sealed

J#

public final void PermitOnly ()

JScript

public final function PermitOnly ()

例外

例外の種類	条件
SecurityException	現在のフレームに既にアクティブな PermitOnly が存在しています。

解説

PermitOnly は、通常は成功するスタック ウォークが失敗する原因となる点で、Deny に似ています。両者の相違点は、Deny はスタック ウォークが失敗する原因となるアクセス許可を指定するのに対し、PermitOnly はスタック ウォークが失敗する原因とはならないアクセス許可だけを指定することです。

このメソッドを呼び出すと、コードを使用してアクセスできるリソースが、指定されたリソースだけになります。PermitOnly の呼び出しは、呼び出しコードがその呼び出し元に返されるまで有効です。フレームあたり 1 つの PermitOnly だけをアクティブにできます。フレームにアクティブな PermitOnly が存在する場合に PermitOnly を呼び出そうとすると、SecurityException が発生します。アクティブな PermitOnly を削除するには、RevertPermitOnly または RevertAll を呼び出します。

与えられていないアクセス許可を要求しても失敗するため、そのようなアクセス許可に対して PermitOnly を呼び出しても無視されます。しかし、コール スタック内の下位にあるコードがそのアクセス許可に対して Demand を呼び出すと、PermitOnly の呼び出しを試行するコードにスタック ウォークが達したときに、SecurityException がスローされます。これは、コードがアクセス許可に対して PermitOnly を呼び出そうとしても、PermitOnly を呼び出したコードにそのアクセス許可が与えられていないために発生しますコール スタック内で上位にあるメソッドが下位にあるメソッドを呼び出すことができるように、通常コール スタックは、下方向に影響力を持つものとして表現されます。

継承時の注意 このメソッドはオーバーライドできません。

使用例

PermitOnly メソッドを使用して、現在のインスタンスで指定されたリソース以外のすべてのリソースに対するアクセスを制限する方法を次のコード例に示します。次のコード例は RevertAll メソッドの例の一部です。

Visual Basic

' Grant access only to OwnClipboard.
Console.WriteLine("Granting permission only for OwnClipboard access.")
clipboardPermission.PermitOnly()
DemandAllClipboardAccess()
' Revert the PermitOnly with a call to RevertPermitOnly.
Console.WriteLine("Reverting the PermitOnly.")
CodeAccessPermission.RevertPermitOnly()
DemandAllClipboardAccess()

C#

// Grant access only to OwnClipboard.
Console.WriteLine("Granting permission only for OwnClipboard
 access.");
clipboardPermission.PermitOnly();
DemandAllClipboardAccess();
// Revert the PermitOnly with a call to RevertPermitOnly.
Console.WriteLine("Reverting the PermitOnly.");
CodeAccessPermission.RevertPermitOnly();
DemandAllClipboardAccess();

C++

// Grant access only to OwnClipboard.
Console::WriteLine( L"Granting permission only for OwnClipboard
 access." );
clipboardPermission->PermitOnly();
DemandAllClipboardAccess();

// Revert the PermitOnly with a call to RevertPermitOnly.
Console::WriteLine( L"Reverting the PermitOnly." );
CodeAccessPermission::RevertPermitOnly();
DemandAllClipboardAccess();

プラットフォーム

Windows 98, Windows 2000 SP4, Windows Millennium Edition, Windows Server 2003, Windows XP Media Center Edition, Windows XP Professional x64 Edition, Windows XP SP2, Windows XP Starter Edition

開発プラットフォームの中には、.NET Framework によってサポートされていないバージョンがあります。サポートされているバージョンについては、「システム要件」を参照してください。

バージョン情報

.NET Framework
サポート対象 : 2.0、1.1、1.0

参照

関連項目
CodeAccessPermission クラス
CodeAccessPermission メンバ
System.Security 名前空間
その他の技術情報
PermitOnly メソッドの使用
セキュリティ チェックのオーバーライド