CR500R
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 06:32 UTC 版)
CR500Rは、1983年に発売されたモトクロス競技用車両である。モトクロス世界選手権やAMAモトクロスの500ccクラスを対象としたモデルであるが、未舗装路で扱うには相当のテクニックを必要とし世界的にも販売台数が見込めないために同年式のCR250Rのコンポーネントを大幅に流用している。 1984年からエンジンは水冷となり、基本的にCR250R(後述)の腰上(シリンダーブロックより上)とピストンストロークの拡大に伴うクランクシャフトの変更で排気量の拡大を図ったモデルである。 年度によって変更箇所の大小はあるものの、毎年同年式のCR250Rの変更箇所に即したモデルチェンジを重ねた。ただし、1980年代半ば以降250ccの性能向上により、ほとんどのモトクロスコースで500ccがラップタイムを上回れなくなると最高峰クラスとしての意義を失い、メーカーとしての参加も小規模となり、それに伴い市販モトクロッサーの改良も小幅な物となったのはCR500Rも例外ではない。モトクロス世界選手権でヨーロッパの小規模メーカー振興のためにFIMが4ストロークに対しては650ccまでの排気量を認めると1993年にハスクバーナがメークスタイトルを獲得。また、同年にAMAモトクロスで500ccクラスが廃止されるとその傾向は更に顕著になった。 1989年以降はCR250Rに対して設計変更を伴うような部品はなくなり、1991年以降はCR250Rと互換性のあるフロントフォークおよびフロントブレーキの変更、1995年以降は車両そのものに変更は加えられず、グラフィック変更のみとなる。 2000年をもって製造を終了した。日本国内では正規販売されていない。
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