CO2排出原単位の見積もり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 15:53 UTC 版)
「太陽光発電の環境性能」の記事における「CO2排出原単位の見積もり」の解説
日本での現状の見積もりは、2008年のみずほ情報総研による調査結果が最新である。主な値は下記のようになっている: 太陽光発電のCO2排出原単位 (g-CO2/kWh)多結晶Si単結晶Sia-Si/単結晶Siヘテロ接合薄膜SiハイブリッドCIS系住宅用 基本ケース 58.6 77.6 62.5 53.8 46.4 リサイクル促進ケース 42.8 59.8 47.2 37.2 29.4 公共・産業用 基本ケース 69.2 86.8 71.0 72.0 62.0 リサイクル促進ケース 47.4 63.2 50.6 45.9 37.0 現在主流の技術だけが対象。稼働期間は20年を仮定(30年を仮定する場合、単純計算ならば2/3になる) 日本での20年以上前(1996年時点)の技術に基づいた計算では、41 - 53g-CO2/kWhとされている(電力中央研究所、2000年、寿命30年で計算)が、この値は現状とは必ずしも合致しない。 欧州南部での見積もりでは、結晶シリコン太陽電池の排出原単位は現状で25 - 32g-CO2/kWhで、将来は約15g - CO2/kWhに減少すると予測されている。 米国での見積もりでは、GHG排出量の削減効果により、太陽光発電は1kWhあたり0.02 - 4.18セント/kWhの追加価値を持つと算定されている。 補足: g-CO2は、各種GHGの排出量を相当するCO2のグラム数に換算した値である。他に炭素のみの重量を考慮したg-Cを用いる場合もある(12g-C = 44g-CO2) 。 日本の電力の平均のGEG排出源単位は約360g-CO2/kWh, 化石燃料火力発電の平均は約690g-CO2/kWhと計算されている。太陽光発電は火力発電の運転量を削減する(原子力発電は減らない)ことから、削減効果は約0.66kg-CO2/kWhとされる。 上記より、日本の平均的環境で3kWシステムを設置した場合、1日あたりのGEG排出量削減効果は、CO2に換算して1000kWh/年×3kW/365日×0.66kg-CO2 = 5.4kg-CO2/日 となる。
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