ベイシアグループ
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/04 10:25 UTC 版)
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| 国籍 | |
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| 中核企業 | |
| 会員数 | 34 |
| 中心的人物 | 土屋嘉雄(創業者) 土屋裕雅(現代表) |
| 前身 | いせや |
| 外部リンク | ベイシアグループについて |
ベイシアグループ(英語: Beisia Group)は、ベイシア、カインズ、ワークマン等の物販チェーン店を中心として構成する日本の大手流通企業集団。
概要
グループを統括する持株会社を中心としているわけではなく、株式会社いせや(現在、法人格は株式会社いせやコーポレーションとして存続し貸事務所業を行なっている)を起源とする企業の集合体である。ベイシアグループ主要企業各社に対しては、創業家である土屋家や、その関連企業による出資が多くを占めているものの、主要企業間の出資関係は薄く、土屋家を中心とした緩やかな連携関係を維持している[1]。同族経営ではないが、グループ会社の要職には土屋家の人物が就任している。
スーパーマーケット等を運営するベイシア、ホームセンターのカインズ、家電量販店のベイシア電器、作業服等販売のワークマン、カー用品店のオートアールズなど関連企業34社で構成される[2]。前身であるいせやの創業地である群馬県を中心として47都道府県にグループ企業が展開している。2020年には初めて年間総売上1兆円を突破した[3]。
元々は「いせや」として食品や生活用品などの販売を行っていたが、事業拡大に伴ってそれぞれの部門を細分化し、1982年に株式会社ワークマン、1984年に株式会社セーブオン、1989年に株式会社カインズをそれぞれ分社、1997年には株式会社ベイシア(いせやの持つ小売り事業全般を受け持った)を設立させ、「いせや」を発展的に解消する形でベイシアグループが形成された。そのため、他社とのM&Aを行わずに成長してきたことを強みとしていた[4]が、カインズが2021年にファーストグループ(後のcars)と資本業務提携[5]、2022年に東急ハンズ(後のハンズ)を買収[6]、2025年にはベイシアとカインズが共同でザスパクサツ群馬(以下、ザスパ群馬)運営会社の議決権を過半数取得しグループ化[7][8][9]するなど、他社の子会社化や資本業務提携を行うようになっている。
コンビニエンスストア事業は2018年までにセーブオンが自社ブランドの展開を停止し、他チェーンであるローソンのメガフランチャイズ事業者へ転換。株式会社セーブオンが株式会社ローソンへ吸収合併されたわけではなく、資本提携等も行っておらず「ベイシアグループのコンビニエンスストア運営企業」として存続していたが、2026年にローソンへ吸収分割により事業承継し、ベイシアグループとしてはコンビニエンスストア事業から撤退した[10][11]。
沿革
いせやと主要7社の起業・法人設立の流れを中心に記載
- 1958年 - 群馬県伊勢崎市に「株式会社いせや」設立。
- 1959年 - 同市にスーパーマーケット「いせや」1号店開店。
- 1978年 - 「いせやホームセンター」1号店開店(カインズの前身にあたる)。
- 1980年
- 伊勢崎流通センター開設。
- 「職人の店ワークマン」1号店開店。
- 1982年 - 「株式会社ワークマン」を分社。
- 1983年 - コンビニエンスストア「セーブオン」1号店開店。
- 1984年
- 東京情報センター開設。
- 「株式会社セーブオン」を分社。
- いせやオートセンター「セーフティロード」1号店開店(オートアールズの前身)。
- 1985年 - 「いせやデンキセンター」1号店開店(ベイシア電器の前身)。
- 1986年 - 「株式会社セーフティロード(後のオートアールズ)」及び「株式会社いせやデンキ(後のベイシア電器)」を分社。
- 1987年 - 矢板流通センター開設。
- 1988年 - 新伊勢崎流通センター開設。
- 1989年 - 「株式会社カインズ」を分社。
- 1997年 - 「株式会社ベイシア」を設立。
- 2006年 - ベイシアビジネスセンター(新本部)開設。
- 2009年 - ベイシアグループ創業50周年。
- 2020年 - ベイシアグループ総売上1兆円達成。
- 2021年 - この年に発表された2019年度の小売業世界ランキングで、上位250位にランクインした。世界で128位、日本企業だけで見ると7位であった[12]。
- 2022年 - 東急ハンズ(後のハンズ)がカインズの子会社となりベイシアグループ入り[6]。
- 2025年
- 2026年3月1日 - 前年に結んだ契約に基づきセーブオンがローソンに事業承継し、ベイシアグループはコンビニエンスストア事業から撤退[10][11]。
グループ企業
ショッピングセンター
- 「ベイシアモール」から「ベイシアマート」まで大小様々なスタイルでスーパーマーケット・ショッピングセンターを展開。更に「ベイシア ワールドスポーツ」、「ベイシア ファッションセンター」、「あかちゃん王国」も展開。
- トップホールディングス(トップワン)
- 愛知県を中心にスーパーマーケットを展開。
ホームセンター
- ホームセンター業界大手。2019年度には売上高で業界首位となった[17]。主体となる「カインズ」の他、「くみまちモール」・「カインズモール」・「カインズスーパーホームセンター」・「カインズマート」、「カインズサイクルパーク」と大小様々なスタイルで展開。
専門店
- ワークマン(作業服・作業関連用品店)
- 主体となる「ワークマン」のほか、近年はカジュアル色を強化した「ワークマン プラス」を展開。
- ベイシアグループで唯一株式上場している。
- 渋谷・新宿・大阪梅田などの大都市部を中心にホームセンター・雑貨店をチェーン展開。2022年3月31日に東急グループの東急不動産ホールディングスからカインズが全株式を取得・子会社化により、ベイシアグループの一員となった[6]。同年10月1日に東急ハンズから社名変更。
- オートアールズ(カー用品店)
- 主力となる「オートアールズ」のほか、カインズと連携して整備やカインズ購入商品の取付などを主体にした「カインズオート」を展開している。元々ベイシアグループ主要6社の中の一つであったが、2022年5月2日付でカインズの子会社に位置づけられている[18]。
- 家電量販店のほか、携帯電話のキャリアショップも展開。
- 大都
- プロ向けBtoBサイト「トラノテ」の運営。カインズが2016年に業務提携、2017年に資本業務提携、2025年に全株式取得[16]。
外食産業
- カインズフードサービス
サービス事業
- ミュー・エンターテイメント - アミューズメント施設運営管理
- ベイシアスポーツクラブ
- ハグウェル
- くみまちフィンテック
- ベイシアグループ保険サービス
- 日本ペット少額短期保険
スポーツ事業
- ザスパ - Jリーグ・ザスパ群馬運営。2006年よりベイシアグループとしてオフィシャルユニフォームパートナーに。2020年12月にカインズが第三者割当増資を引き受け、ザスパの筆頭株主グループの一員となる[19]、2024年12月に再び第三者割当増資を引き受け、カインズが単独でザスパの筆頭株主となりカインズおよびベイシアから役員も派遣されている[20]。2025年5月、ベイシア及びカインズが再び第三者割当増資を受け、2社で各25.2%ずつ、合計50.4%となり、ベイシアグループとして過半数の議決権を獲得したことによりグループ入り[7][8][9]。
流通サービス事業
- ベイシアビジネスサポート
- ベイシアポップデポ
- ベイシアリース・キャピタル
- ベイシア オープス
- アイシーカーゴ - 物流
- 家迎知商貿有限公司(中国法人)
- カインズテクノロジーズ
- カインズ・ビジネスサービス
- カインズ・ポップデポ
- カインズベストケア
- カインズ365
- CAINZ VIETNAM COMPANY LIMITED
グループサポート事業
デベロッパー事業
- ベイシア興産
- ベイシア土地建物
- いせやコーポレーション
過去の事業
コンビニエンスストア
- 社名と同じ自社ブランドの「セーブオン」をフランチャイズ展開していたが、後に大手コンビニエンスストアチェーンの「ローソン」とメガフランチャイズ契約を結び、ローソン店舗として転換された。
- 2025年9月15日付で株式会社ローソンとの間で締結した吸収分割契約により、2026年3月1日を効力発生日としてコンビニエンスストア事業をローソンへ承継。これにより、セーブオンは事業を停止し、ベイシアグループはコンビニエンスストア事業から撤退した[10][11]。
その他
その他関連会社
- cars(旧:ファーストグループ) - カインズ・オートアールズ・ベイシアグループ総研との資本業務提携を2021年11月26日に締結[5]。
- 面白法人カヤック - カインズとの資本業務提携を2022年5月23日に締結[24]。
関連団体・組織
テレビ番組
- 日経スペシャル ガイアの夜明け 巨大店の野望 〜ホームセンターが流通を変える〜(2003年9月9日、テレビ東京)[26]
脚注
- ^ 日経ビジネス電子版. “ベイシアグループ、非「グループ一丸」で1兆円到達”. 日経ビジネス電子版. 2022年9月26日閲覧。
- ^ “ベイシアグループについて”. 株式会社ベイシア. 2026年3月8日閲覧。
- ^ 「ベイシアグループ売上1兆円達成」のお知らせ
- ^ “ベイシアグループについて”. 株式会社ベイシア. 2017年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月20日閲覧。
- ^ a b 『ファーストグループとの資本業務提携のお知らせ』(プレスリリース)株式会社カインズ、2022年1月12日。
- ^ a b c 新たなDIY文化の共創に向けてカインズとハンズ、パートナーとして活動をスタート(カインズ・東急ハンズ 2022年3月31日)
- ^ a b c “第三者割当増資を実施 ベイシアグループが過半数株式を取得”. ザスパ群馬. 2025年5月29日閲覧。
- ^ a b c “ベイシアグループ ザスパの株式過半数を取得 グループの重要な事業として位置付け、より安定した経営基盤を構築 オール群馬で「群馬の誇りを共に創る」”. ベイシア (2025年5月29日). 2025年5月29日閲覧。
- ^ a b c “ベイシアグループ ザスパの株式過半数を取得 グループの重要な事業として位置付け、より安定した経営基盤を構築 オール群馬で「群馬の誇りを共に創る」”. ホームセンターのCAINZ 公式企業サイト. 2025年5月29日閲覧。
- ^ a b c “セーブオン、ローソンに事業承継 ベイシアグループはコンビニ撤退”. 日本経済新聞 (2025年9月22日). 2025年9月23日閲覧。
- ^ a b c “ホームページ閉鎖のお知らせ”. 株式会社セーブオン. 2026年3月8日閲覧。
- ^ 2021年発表!世界の小売業ランキングTOP250 日本の小売企業は28社が選出 コマースピック 2021年6月29日
- ^ “日本ペット少額短期保険株式会社、ベイシアグループの一員に” (2025年6月30日). 2025年11月9日閲覧。
- ^ 「ベイシア、岐阜の「スーパー三心」を買収 中部地方に攻勢」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2025年9月24日。2025年10月26日閲覧。
- ^ 「ベイシア、愛知のスーパー「トップワン」を買収 26日付」『日本経済新聞』日本経済新聞社、2025年12月25日。2025年12月27日閲覧。
- ^ a b 『カインズ、大都の全株式取得を完了』(プレスリリース)株式会社カインズ、2025年12月30日。
- ^ “2019年度のホームセンター業界、売上高トップはカインズに 4.7%増の4410億円” (日本語). ダイヤモンド・チェーンストア・オンライン. ダイヤモンド社 (2020年6月3日). 2020年12月19日閲覧。
- ^ オートアールズがカインズグループの一員として新たなスタート(株式会社オートアールズプレスリリース)(2022年5月6日、2022年5月10日閲覧)
- ^ ザスパにカインズが出資・共創のパートナーシップへ|株式会社カインズのプレスリリース
- ^ 『カインズがザスパの第三者割当増資を引き受け 単独筆頭株主として、ザスパ群馬の経営を一層サポート 群馬の誇りを「共創」する取り組みを強化』(プレスリリース)カインズ、2024年12月20日。2024年12月20日閲覧。
- ^ 「給与は青天井」、ベイシアグループが研究組織AI Labを設ける狙い | 日経クロステック(xTECH)
- ^ カインズら束ねるベイシアグループがデジタル新会社設立へ、グループ横断DXを加速 | 日経クロステック(xTECH)
- ^ 『株式会社清閑堂の譲受に関するお知らせ』(プレスリリース)メモリードグループ。
- ^ 『くらしを、もっと面白く カインズとカヤックが資本業務提携、新たなパートナーに』(プレスリリース)株式会社カインズ、2022年5月23日。
- ^ 公の施設のあり方検討結果個表 (PDF) - 群馬県(生活文化スポーツ部文化振興課) 2017年2月20日閲覧
- ^ 巨大店の野望 〜ホームセンターが流通を変える〜 - テレビ東京 2003年9月9日
関連項目
- 原田進 - いせや時代より一部関連企業のブランドロゴを製作。
- ラッキークイズJOSHU - いせやグループ時代に一社提供した群馬テレビの番組。
- 土屋嘉雄 - 創業者
- 土屋裕雅 - 創業者の息子。カインズ及びベイシア会長。
- 土屋哲雄 - 創業者の甥。ワークマン専務。
外部リンク
- ベイシアグループについて(株式会社ベイシア企業情報)
- ベイシアグループのページへのリンク