芥川 也寸志
作家芥川龍之介の三男として東京に生まれる。
2歳の時に自殺した父の遺品の中から、特にストラヴィンスキーのレコードを愛聴し、作曲家を志す。その後、東京音楽学校(現東京芸大)に入学。戦前は橋本國彦に、戦後は伊福部昭に師事する。卒業翌年、NHK放送25周年記念管弦楽懸賞に特賞入賞。一躍注目を浴びる。
その後、團伊玖磨、黛敏郎と「三人の会」を結成し、野心的な作品発表を通じて戦後の作曲界を牽引。さらに「音楽はみんなのもの」という考えから、アマチュアオーケストラ「新交響楽団」の育成や著作権擁護運動への奔走、また反核コンサートの実施や音楽番組における啓蒙活動など、多くの社会的活動も展開。日本音楽界の発展に大きく貢献した。その功績を称え、肺ガンで死去した翌年には、「芥川作曲賞」が創設されている。
作品は、管弦楽やオペラから映画音楽、童謡に至るまで多岐に渡り、快活で粋な表現や、伊福部譲りの野性的なリズム・オスティナートを特徴とする。
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