908/2
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/30 04:54 UTC 版)
1969年に施行された規則変更により、最低重量やラゲッジスペース、スペアタイヤ、ウィンドスクリーンの最小寸法などが廃止もしくは緩和された。グループ6でも屋根なしボディが認められたため、ポルシェは908を軽量なスパイダーボディへと改良した。「908スパイダー」と表記されることも多い。 エンジンはトラブルを解消するためシングルプレーンにされ、トランスミッションも通常のクラッチを持つ5速仕様に戻された。シャシはクーペから変更がないが、リアオーバーハングを切り詰めてフレームを省略した。初期にはフレームにクラックが入りやすかったため、不活性ガスを封入しダッシュボードに圧力計を置いた。車重は660kgから630kgへと大幅減。空気抵抗は増加し最高速は280km/hであったが、機動性は高く中速サーキットでは無敵となった。 シーズン後半戦のニュルブルクリンクでは風洞実験で改良された新型ボディが登場した。このボディは前後フェンダーアーチ間の抑揚がなくなり、のっぺりした印象から"Flounder"(ヒラメ)というニックネームで呼ばれた。他にも操縦席のウィンドスクリーンがなくなり、エンジン上方の開口部が閉じられたという違いもあった。 908/02でも可変フラップを搭載していたが、この頃やはり可変ウィングが流行りであったF1で、ウィングの脱落など危険が多いと判断したFIAが、空力パーツはいかなる可動も禁止としたため、1969年のル・マン24時間レースでは固定状態にして出走し、また908LHに加えてロングテール仕様の908/02LHも1台出走した。
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