777-200LR (77L)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:07 UTC 版)
「ボーイング777」の記事における「777-200LR (77L)」の解説
777-200ERをベースに航続距離をさらに延長させたもの (LR: Longer Range) である。 後述する777-300ERが搭載するGE90-115Bエンジンを-200LR用に最適化した「GE90-110B」を搭載した。このエンジンは、航続距離延長に伴い、従来の777で使用されているエンジンよりも明らかに大きくなっている。 主翼端は777-300ERと同様にレイクドウイングチップが装着され、翼幅もそれに等しいものとなっている。通常の航続距離はおよそ15,000 km以上だが、増槽タンクを装備すれば最大航続距離が9,420海里(17,446キロメートル)まで延長できるメーカーオプションまで用意されている。 ローンチカスタマーはパキスタン国際航空で、初飛行は2005年3月8日であった。同年11月10日、東回りでの香港 - ロンドン間の11,663海里(21,600キロメートル)を22時間42分かけて連続飛行し、民間機の航続距離世界記録を更新している。 現在運航されている全ての旅客機の中では世界最長の航続距離を有しており、世界中のほとんどの空港間をノンストップで結ぶことが可能となるため、ボーイング社はこの派生型を「ワールドライナー (Worldliner)」と名付けている。主な運用エアラインは、エミレーツ航空、パキスタン国際航空、エア・インディア、エア・カナダ、カタール航空、デルタ航空など。現在エミレーツ航空は-200LRによって、ドバイとパナマをノンストップで結ぶフライトを運航しており、このフライトは時間にして17時間以上に及ぶ。また、この路線は現在、世界最長の航空路線となっている。 2014年4月にトルクメニスタン航空向けの機材(機体番号:EZ-A779)を引き渡して以降は製造が止まっていたが、2015年11月17日にクリスタル・クルーズが本機のビジネスジェット仕様を2機購入することを表明し、クリスタル・ラグジュアリー・エアが2017年以降に世界1周ツアーを運航する。2019年6月開催のパリ航空ショーにおいて、トルクメニスタン航空が同型機を1機発注する意向が示された。 2015年9月時点での生産機数は59機。 また、2018年10月、非公開ではあるが1機発注がおこなわれた。
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