2016年熊本地震による被災
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「南阿蘇鉄道高森線」の記事における「2016年熊本地震による被災」の解説
高森線は、2016年4月に発生した熊本地震で被害を受け、全線で不通となった。2016年7月31日に中松駅〜高森駅間が復旧し、運転を再開しているが、立野駅〜中松駅間は2022年1月時点でも不通のままとなっている。 熊本地震による不通区間については国土交通省の復旧調査によると、立野駅〜長陽駅間の第一白川橋梁・犀角山トンネル・戸下トンネル・立野橋梁・崩壊箇所復旧および全線の軌道修復を中心として5年の期間と、65〜70億円の予算が掛かる見込みとなっている。 2019年11月に南阿蘇鉄道は、2022年度中に不通区間の復旧工事を進めたうえで2023年夏に全線を復旧させる方針を示した。なお、県や沿線自治体で構成する「南阿蘇鉄道再生協議会」は、高森線の列車を立野駅からJR豊肥本線の肥後大津駅まで乗り入れさせる構想を推進している。県の試算では、乗り入れに必要な事業費として、車両や信号機の改良、JR側のシステム改修など約4億2千万円が見込まれている。高森町と南阿蘇村の負担を軽減するため、県は2022年度一般会計当初予算案に乗り入れの経費支援として1億3300万円を計上した。県の調査結果によると、立野駅での乗り換え解消によって移動時間が約7分短縮し、年間の乗客数が熊本地震前(2015年度に約25万7千人)と比べて、約6万8千人増えると見込まれている。JR九州もこの乗り入れ構想に協力する意向を示しており、2021年10月、立野駅の構内改良工事の設計に着手した。乗り入れ開始時期は高森線の全線復旧と同時を想定しているが、両者で協議して正式決定する。熊本空港への空港連絡鉄道計画で肥後大津ルートが採用された場合は、空港から乗換え1回だけで高森線沿線に行けるようになる。
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