2010年-2011年: ヴェイパーウェイヴ的な音楽の出現(Eccojamsの出現)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 08:47 UTC 版)
「ヴェイパーウェイヴ」の記事における「2010年-2011年: ヴェイパーウェイヴ的な音楽の出現(Eccojamsの出現)」の解説
2005年からYouTubeを始めとした動画共有サイトが次々と登場し、世界中から大量の動画がアップロードされたことで、2009年頃には過去に流通した多種多様な動画や音源を視聴することが可能になっていた。その中で、作品性を追求する従来の音楽とは異なるアプローチとして、無価値な音源の継ぎ接ぎのみで無価値な音源を再制作する、という発想が生まれた(音楽のポップアート化)。 ヴェイパーウェイヴという単語が提唱される以前では、骨架的による作品群や、2010年にダニエル・ロパティン(現在ではワンオートリックス・ポイント・ネヴァーとして知られる)が発表した『Chuck Person's Eccojams Vol. 1』と、2011年にジェームズ・フェラーロが発表した『Far Side Virtual』がジャンルの発展を促したとみなされている。 2010年の段階ではまだヴェイパーウェイヴというジャンル名は無く、Eccojamsと呼ばれていた。後にシーンの認知度向上に大きく貢献したVektroidも同様の作品を制作していたが、未だにシーンにおける存在感は無かった。 忘れ去られた過去の引用という意味で、シーンの最初期から、ヴェイパーウェイヴと廃れた物理メディアの繋がりは見出されている。この時代、ネットレーベルのBEER ON THE RUGが初めてカセットテープでヴェイパーウェイヴ作品をリリースし、作品が持つ懐古趣味的な要素を更に強めることに成功した。また、ヴェイパーウェイヴのコンセプトに合致した物理的実体を持たせたことで、ネットとリアルの境界線を曖昧にすることに成功した。以降、同様な試みは拡散して行き、作品を収録する物理メディアの多様化の他に、公式グッズのTシャツやアクセサリなど、ファッションにも応用されて行った。
※この「2010年-2011年: ヴェイパーウェイヴ的な音楽の出現(Eccojamsの出現)」の解説は、「ヴェイパーウェイヴ」の解説の一部です。
「2010年-2011年: ヴェイパーウェイヴ的な音楽の出現(Eccojamsの出現)」を含む「ヴェイパーウェイヴ」の記事については、「ヴェイパーウェイヴ」の概要を参照ください。
- 2010年-2011年: ヴェイパーウェイヴ的な音楽の出現のページへのリンク