2004年8月 全プラント再調査
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「福島第一原子力発電所のトラブル」の記事における「2004年8月 全プラント再調査」の解説
8月13日、本発電所、福島第二原子力発電所の建設時に使われたコンクリート用の砂利を納入した骨材製造会社の元従業員による告白で、アルカリ骨材反応性試験の成績書を捏造し、品質保証をすり抜けていた事実が報道された(報道時には主として浜岡原子力発電所4号機の建設での同様の問題が報じられた)。原子力安全・保安院は東京電力に対して事実関係の調査とコンクリートの健全性にかかわる調査を指示、同年10月22日に報告書が提出された。その後、11月11日、12日に渡り、保安院によって全プラントの目視調査、圧縮強度測定が実施された。アルカリシリカ反応性試験に係る規準が整備されたのは1986年で、それ以降に竣工した建物は雑固体廃棄物減容処理建屋で、骨材を納入した5社の内東洋機工が捏造を行っていた。事情聴取の他、第3者機関が保有する成績書と納入業者が保有する成績書を照合し、健全性が確認されたとしている。規準整備以前に建設された建物については以前より自主的にコア採取、促進膨張試験等を定期的に実施しており、8月に臨時試験、9月に目視検査を行った結果、設計基準強度を上回っていることを確認した、としている。保安院は11月に自ら実施した調査を踏まえ、東京電力の報告を妥当と評価した。再発防止策としては、試験成績書原本を第3者機関から直接受領し、サンプルすり替え対策として発送時に第3者機関の職員による立会い確認をすることとした。
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