2回目の火災
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 23:14 UTC 版)
3月20日夜半の天候は、東ないし東北東の風、風速14.5m/s、瞬間風速21.7m/s、気温3℃、湿度63%、実効湿度70%という、温暖で乾燥し、加えて風が強い非常に危険な気象状況となっていた。2回目の火災は市内畠町にある民家からの出火で、原因は火元宅の主婦が七輪の火の消火確認が不充分なまま就寝したことによるとされる。火元宅の住人が火災に気付いた23時5分頃に先立って、22時55分には望楼から小火を発見しており、直ちに消防車2台を派遣させている。また、1回目の火災の現場からも撤収作業中の消防車に配置転換を指令した。しかし、1回目の火災で使用したホースは硬くなっており再使用に手間取った上に、消防署内には穴の開いたホースしか残っていなかった。初期消火に手間取る中で、周囲は柾屋根の木造住宅が密集していたため、あっという間に燃え広がった。日付が変わる3月21日午前0時頃には畠町周辺を焼き尽くし、西に拡がって柳町、東住吉町方面に延焼。更に西に進んで住吉町一帯を火の海とし、渟城幼稚園・八幡神社・護国殿を焼いた。午前2時頃には新柳町、出戸沼方面を焼き尽くし、さらに一旦火が消えかかった畠町商店街が再び燃え始め、能代駅方面に向かって延焼していった。近在からの応援も含めた消防自動車23台、ポンプ13台、消防組員900人が必死の消火活動にあたったが、午前3時頃には火勢は柳町新道(現・国道101号)を横断して西進、出戸町方面に進み出戸町派出所も焼いた。この頃から風向きが東北東に変わり、風の向くまま市街を焼き尽くした火の勢いは、盤若山(現・能代公園)に到達する頃には収まりをみせはじめた。午前5時30分頃には類焼のおそれがない程度に火の勢いも弱まり、午前7時30分に完全に鎮火した。
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