1980年代 - 固定店舗の出現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 18:54 UTC 版)
「100円ショップ」の記事における「1980年代 - 固定店舗の出現」の解説
従来の催事販売はしばしば好評を博していたが、1985年3月に有限会社ライフの創業者・松林明が愛知県春日井市に日本初の固定店舗による100円均一店をオープンし「100円ショップ」と命名して販売を開始した。 その後、現在の100円ショップチェーン最大手の大創産業(「ダイソー」)創業者の矢野博丈は商品の品質アップに力を入れる(一部には採算割れの商品も含む)ことで、催事販売を依頼するスーパーや百貨店の信用を勝ち取り、1991年に最初の常設店舗を開設した。 これ以後は「キャンドゥ」「セリア」「ワッツ」といった、後に株式公開する同業の他社も参入して店舗網を広げた結果、新たな販売チャンネルとしてメーカーから認知されるようになり、バブル崩壊後の不況とデフレともあいまって急速に店舗数が増加し「不況時代の成長業界」とも称されるようになった。 また、2000年代からは食料品中心の100円ショップ型の生鮮コンビニという業態も登場し、その先駆けとして1996年に九九プラスが「SHOP99」(現在はローソンストア100に吸収)が出店を開始した。 その結果2010年までには、いわゆる「バッタ屋」時代に主流だった金融品や処分品を安く仕入れて販売することは少なくなり、大量の店舗による販売力を生かして国内外のメーカーへ自社専用商品(プライベートブランド)の形で大量に生産を委託することで、仕入れ価格のダウンと品質の確保を両立させることが多く行われるまでになった。たとえばダイソーでは、数百万個という単位での一括製造を行いコストダウンに努めている。しかし製造コストは下がるものの在庫コストは莫大なものとなる。
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