1900年代、黎明期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/09 07:38 UTC 版)
20世紀初頭、テキサス、ルイジアナ、オクラホマ、ミズーリ各州のブルース・ピアニスト達は後のブギ・ウギを特徴づける1小節8拍のベース・パターンを取り入れ演奏していた。彼らは1曲を通してブギ・ビートを弾くことはなく、ジャズで言うダブル・タイム のように4拍と8拍を織り交ぜ使用した。当時この技法には確固たる名称もなかった。ピアニストは堤防工事、テンピン油採取、材木伐採などの飯場にあるバレル・ハウス (安酒場)・サーキットをまわった。製材業の労働環境は劣悪で白人労働者との競争はなく、黒人就労者で占められていた。キャンプ (宿泊施設) はまさに無法地帯で売春、賭博はおろか私刑 (リンチ)、殺人が日常的に行われ、ピアニストは一晩演奏しナイフも鉛玉も喰らわなければそれを幸運とした。最も初期の証言としてW.C.ハンディはベニー・フレンチー、ソニー・バック、セイモア・アバーナシーらの名を挙げ「エイト・ビートのブギウギのはしり」と評している。ジェリー・ロール・モートンはテネシー州メンフィス「モナーク・サルーン」でベニー・フレンチーの演奏を聴いている。「フレンチーが演奏すると、娼婦たちが壁までまっしぐらにかけていって、小走りのステップを踏みながら手を叩いて、右足をうしろの方へ蹴りあげる。それから『ああ、弾いて、ベニー、弾いて』って言うんだ」 1914年、第一次世界大戦勃発。
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