19世紀〜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 19:35 UTC 版)
銃の発達によって装甲の薄い全身鎧は存在価値を失い、鎧は頭と胴体だけを守る物へと変化した。中世のものよりも厚くなり、遠距離からの小銃弾や銃剣に耐えられるようになった。このような鎧を身に着けた胸甲騎兵や装甲擲弾兵がエリート部隊として戦場に現れた。しかし、このような鎧も機関銃の登場によって価値を失っていく。 1898年シカゴ市長カーター・ハリソンが自宅にいる際にギャングによって機関銃で撃たれ、命を落とすという事件が起きた。シカゴの教会の聖職者だったカシミール・ゼグレンは市長の死に衝撃を受け、神聖な仕事として防弾ベストを作る事を決意する。しかし15年間、鋼鉄の削りくずや毛髪を利用して実験を繰り返したものの成果は上げられなかった。鋼鉄に比べ弾性があり引っ張ると元の長さよりも30%長くなる絹を試し、また蜘蛛の巣がぶつかった昆虫の運動エネルギーを吸収する原理を応用しようと考え、ヨーロッパの織物工場を訪れた際、理想的な四層の織り方を見つけ、防弾ベストを仕上げた。効果に疑問を持つシカゴ市民を納得させるため、シカゴ劇場において自らベストを着用して実弾を使った実演を行い、成功した。
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