鳴管
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/13 03:55 UTC 版)


1.最初の気管輪(輪状軟骨)
2.鼓室(共鳴室)
3.気管輪群
4.カンヌキ骨
5.外鼓状膜
6.内鼓状膜
7.気管支側のsyringeal rings
8.気管支の内腔
9.気管支軟骨輪
鳴管(めいかん、英: syrinx)は、鳥類のもつ発声器官。
鳴管は普通軟骨の環(気管輪)がいくつか癒着してできている[2]。
鳥類以外の脊椎動物は発声に声帯を用いるが、鳥類は気管の分岐点にある鳴管を用いる。鳥類は鳴管による発振音を気管末端の鼓室で共鳴させて発声する。鳥類の発声はさえずりと地鳴きに分けられる。
タンチョウの気管はとても長く管楽器のトランペットやホルンと同じように胸骨の中をトグロをまくように格納され、鳴管の音を共鳴させている[3]。
鳴管筋
鳴管には数対の鳴管筋(英語:syringeal muscle)とよばれる筋肉が付着して、発声を制御している[4]。
鳥類の中でもスズメ目の鳴禽類は鳴管の筋肉がよく発達しており、高度のさえずりをすることができる。左右の鳴管で別の発声をして複雑なさえずりを行う種もいる。
逆に、コウノトリ科の鳥類では、鳴管の筋肉が退化して声を持たないといわれるほど鳴かない[5]。
脚注
- ^ 萬田, 正治「The classification of vocalization and patterns of behaviour in domestic animals.」1989年、doi:10.11372/souonseigyo1977.13.64。
- ^ 蒲谷, 鶴彦「野鳥の歌の魅力を探る」1990年、doi:10.20697/jasj.46.9_785。
- ^ “飛べない鳥ペンギンにもちゃんと「竜骨突起」が…!鳥類の専門家が徹底ガイド 国立科学博物館の特別展「鳥」が100倍おもしろくなるマル秘鑑賞法(柴田 佳秀) @gendai_biz”. 現代ビジネス (2024年12月16日). 2025年4月12日閲覧。
- ^ 「鳴管」 。
- ^ 相馬, 雅代「鳥類の非発声音コミュニケーションの機能と進化」2021年10月1日、doi:10.20697/jasj.77.10_664。
参考文献
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関連項目
- 鳥類用語
- 鳥類の鳴き声
- 鳴き声以外の発音(非発声音によるコミュニケーション) ‐ 嘴音(コウノトリなどのクラッタリング、ブンチョウなどのbill click)、足音(オオバンなど)、羽根を使った音(キジなどの母衣打ち、マイコドリの羽を高速でこすり合わせる音など)、木をつつくドラミング
外部リンク
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