領域のタイリングの数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/13 13:40 UTC 版)
「ドミノタイリング」の記事における「領域のタイリングの数」の解説
m × n {\displaystyle m\times n} の長方形を m n 2 {\displaystyle {\frac {mn}{2}}} 個のドミノで埋め尽くす方法が何通りあるかの個数の公式は、独立に、Temperley & Fisher (1961) と Kasteleyn (1961) により計算され、 ∏ j = 1 ⌈ m 2 ⌉ ∏ k = 1 ⌈ n 2 ⌉ ( 4 cos 2 π j m + 1 + 4 cos 2 π k n + 1 ) {\displaystyle \prod _{j=1}^{\lceil {\frac {m}{2}}\rceil }\prod _{k=1}^{\lceil {\frac {n}{2}}\rceil }\left(4\cos ^{2}{\frac {\pi j}{m+1}}+4\cos ^{2}{\frac {\pi k}{n+1}}\right)} として得られた。 この特別な場合として、 2 × n {\displaystyle 2\times n} -長方形のタイリングの方法が何通りあるかという問題がある。この数は、フィボナッチ数列の n-番目の数であるオンライン整数列大辞典の数列 A000045 (Klarner & Pollack 1980)。 他の特別な場合として、m = n = 0, 2, 4, 6, 8, 10, 12, ... であるようなケースがある。 1, 2, 36, 6728, 12988816, 258584046368, 53060477521960000, ... オンライン整数列大辞典の数列 A004003. これらの何通りあるかという数は、固有値が明確に分かる m n × m n {\displaystyle mn\times mn} 個の交代行列のパフィアンとして記述することにより、計算することが可能となる。このテクニックは多くの数学的に関連する問題へ適用することが可能である。例えば、統計力学でのダイマー-ダイマー相関函数(英語版)(dimer-dimer correlator function)の古典的 2次元の計算がある。 領域のタイリングの数は境界条件に対して非常に敏感で、一見たいしたことのない形の変化であっても、その数が劇的に変化する場合がある。わかりやすい例に、位数 n のアステカダイアモンド(英語版)(Aztec diamond) があり、このタイリングの数は、2(n + 1)n/2 である。一方、位数が同じ n でも、中央の長い列が2列ではなく3列に 拡張されたアステカダイアモンド になると、タイリングの数はn のテトレーションから大きく減少し、指数的な数であるデラノイ数(英語版)(Delannoy number) D(n,n) に等しくなる。また、中央列が1列である 縮小されたアステカダイアモンドは、たったひとつのタイリングしか持たない。 位数 4 のアステカダイアモンド、1024 種類のドミノタイリングを持つ 位数 4 のアステカダイアモンドにおけるドミノタイリングの一例
※この「領域のタイリングの数」の解説は、「ドミノタイリング」の解説の一部です。
「領域のタイリングの数」を含む「ドミノタイリング」の記事については、「ドミノタイリング」の概要を参照ください。
- 領域のタイリングの数のページへのリンク