電子式メトロノーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 02:09 UTC 版)
もともとは機械式のものが主流であったが、接地の傾きや長年の使用による機構の劣化により、拍(左右の振り子のタイミング)にずれが生じる事があり、最近では機械式の諸欠点を克服した電子式のものが多くなってきている。電子式は音を出すスピーカー以外の機械駆動部が無く機構の劣化が少ない。また、設置状態による影響も受けないため、色々な場所に置いて使える利点がある。機械式は設置場所の引力を地球上と決め打ち(ハードコーディング)されているので、引力の影響を受けるが、電子式は受けない。部品点数が機械式と比べると少ないため、低コストで製造することが可能である。 様々なリズムパターンに対応する事も電子式では低コストで可能である。機械式では、リズムパターンを増やす毎に内部の部品点数が増え、設計開発費及び一個あたりの材料代や製造工数が上がるが、ソフトウェアによる電子式の場合は設計開発費が上昇するだけなので、製造個数を増やせば低コストで製造可能である。 市販されている電子式のものでは、自由な範囲のテンポを設定できるが、実用的には毎分30回 - 250回程度のものが多いようである。チューナーや電子楽器に内蔵されているものもあり、電子ピアノに内蔵されたものでは毎分5回 - 500回設定できるものもある。また、スマートフォンやパソコンなどの汎用コンピュータ用のソフトウェアとして動作する物もあり、機械式メトロノームを模した画面などGUIを取り入れたものが多い。 小型のものは音楽以外の分野にも応用される。自転車でのトレーニングにおいてケイデンスの管理、ゴルフのスイング、ダンス、パチスロの攻略等に応用される。
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