雌黄とは? わかりやすく解説

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し‐おう〔‐ワウ〕【雌黄】

読み方:しおう

石黄(せきおう)」に同じ。

タイ・ベトナムなどに産するフクギ科植物からとった黄色樹脂黄色絵の具として日本画などで用いられる雌黄。藤黄(とうおう)。ガンボージ

(昔中国で、文字抹消1用いたころから詩文改竄(かいざん)したり、添削したりすること。

雌黄の画像
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雄黄

(雌黄 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 08:40 UTC 版)

雄黄
雄黄
分類 硫化鉱物
化学式 As2S3
結晶系 単斜晶系
へき開 1方向に完全
断口 貝殻状
モース硬度 1.5~2
光沢 樹脂光沢
橙黄色
条痕 淡黄
比重 3.5
蛍光 無い
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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雄黄(ゆうおう、orpiment)[1]は、ヒ素硫化鉱物である。石黄(せきおう)[2]とも呼ばれる。

化学組成:As2S3晶系単斜晶系比重:3.5、モース硬度:2。

用途

中世頃までは黄色顔料として広く利用されていた。各地に産するが毒性があり、その供給に限りがあるため、今日では顧みられない。純度の高いものは、輝きのある冴えたレモン色を呈する。普通には橙黄色~黄褐色を呈する。古画にあっては、荒粒で用いられ、現在でも豊かな黄色を保っている。しばしば、近い関係にある鶏冠石 (リアルガー) を含んでいる。古代ローマ時代のプリニウスウィトルウィウスが言及している、古典時代から使用された顔料であり、黄鉛が発明されるまでは黄色の顔料として絵画に利用されていた。ティツィアーノバッカスとアリアドネ (1520〜1523年) などに印象的な使われ方を見る事ができる[3]

毒性のために現在ではほとんど利用されていないが、雄黄色という言葉として残っている。

中医学では解毒剤抗炎症剤として利用されているが、鶏冠石(realgar、As4S4)との混同が見受けられ、鉱物としてどちらであるかは定かではない。なお、中国語では鶏冠石を「雄黄」、日本語で言う雄黄 (orpiment) を「雌黄」という[4]

毒性と取り扱い

雄黄の毒性はヒ素によるものだが、ヒ素単体よりも水溶性が高いため、劇物とは言われないが人体に対する毒性は強く、毒物として法令で指定されている[5]。保護眼鏡と手袋を使い、また粉塵を吸い込まないようマスクをするなどして、塊でも粉体でも人体に直接に触れる事のないように取り扱う。保存には専用の容器を用意し、また飲食をする場所に持ち込むべきではない。容器外に飛散したり環境中に放出される事は厳に防ぐべきである。

脚注

  1. ^ 文部省学術奨励審議会学術用語分科審議会編 『学術用語集 採鉱ヤ金学編』 日本鉱業会、1954年。(J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター
  2. ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2
  3. ^ Lucas and Plesters, Bacchus and Ariadne, National Gallery Technical Bulletin, Vol. 2, p. 25-47 (1978) 中の p. 41
  4. ^ 地学団体研究会地学事典編集委員会編 『地学事典 増補改訂版』 平凡社、1981年、ISBN 4-582-11501-2
  5. ^ [1] 毒物及び劇物取締法 別表 第一条 23

関連項目

参考文献

外部リンク


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