鶏冠石とは? わかりやすく解説

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けいかん‐せき〔ケイクワン‐〕【鶏冠石】

読み方:けいかんせき

砒素(ひそ)と硫黄からなる鉱物赤色橙黄色樹脂光沢のある単斜晶系柱状結晶。昔は花火材料用いた

鶏冠石の画像

鶏冠石(Realgar)

鶏冠石 鶏冠石
中国湖南省石門
AsS 画像の幅約1.7cm、9mm

方解石の上に濃赤色透明の鶏冠石が付いてます。
光と湿度に弱い鉱物で、乾燥した暗い場所に保存しないと数年黄色く変質してしまいます

鶏冠石/石黄(Realgar/Orpiment)

鶏冠石
Lengenbach,Binntal,Wallis,Switzerland
AsS/As2S3 画像の幅約6mm

スイスの有名産地レンゲンバッハの標本で、写真中の赤い部分が鶏冠石、黄色石黄です。
下方写っている金属鉱物写真では黒色)はサルトリウス鉱(Sartorite)です。

鶏冠石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/12 00:38 UTC 版)

鶏冠石
鶏冠石
分類 硫化鉱物
化学式 As4S4
結晶系 単斜晶系
へき開 一方向に明瞭
モース硬度 1.5-2
光沢 樹脂光沢
条痕 橙赤
比重 3.5
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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鶏冠石(けいかんせき、realgar)は、ヒ素硫化鉱物である。化学組成:As4S4晶系単斜晶系比重:3.5、モース硬度:1.5-2。四硫化四ヒ素とも。

名称はアラビア語のrahjal lghar に由来する。 中医学では雄黄(orpiment、As2S3)と混同されることがある。かつては花火の白色発光や発音剤(赤爆)に利用するため雄黄と共に採掘されていた。鶏冠石は低い熱によって四硫化四ヒ素が分解せず溶融する性質があり、これを冷却して塊状に固めて出荷した[1][2]中国語では雄黄はrealgar(鶏冠石)を指す[3]が、日本語ではorpimentを指す[4]

湿気などに弱く、光に長い間さらされると同質異像のパラ鶏冠石(Pararealgar)に変化する。

産出地は、ドイツのフライベルタ、メキシコのザカテカス、イタリアのコルシカ、ルーマニアのカブニックとサカラム、米国のユタ州とネバダ州、ワシントン州などがよく知られており、日本では、群馬県西ノ牧鉱山、宮城県文字鉱山、三重県丹生鉱山辰砂脈石として)、青森県恐山、北海道手稲鉱山などから産出する。[5]

鶏冠石の結晶構造

脚注

  1. ^ 雄黄と雌黄 - 結晶博物館。2021年9月18日閲覧。
  2. ^ 鶏冠石?昔、見たことある人いませんか。 - 野道 山道 2021年9月18日閲覧。
  3. ^ zh:雄黄を参照。
  4. ^ 文部省学術奨励審議会学術用語分科審議会編 『学術用語集 採鉱ヤ金学編』 日本鉱業会、1954年(J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター) ほか。
  5. ^ ロナルド・ルイス・ボネウィッツ著、青木正博訳 『ROCK and GEM 岩石と宝石の大図鑑』 誠文堂新光社 2007年 134ページ

関連項目

参考文献

外部リンク


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