ひょうしょう‐せき〔ヒヨウシヤウ‐〕【氷晶石】
氷晶石(Cryolite)

Ivigtut,Arsuk-Fiord,Greenland
Na3AlF6 標本の幅約3.8cm
氷のような外観から氷晶石と名付けられた鉱物です。
氷晶石中の褐色をした結晶は菱鉄鉱です。
氷晶石(Cryolite)


Cryolite deposit,Ivittuut,Arsuk Firth,Arsuk,Kitaa Province,Greenland
Na3AlF6 画像の幅約2.5mm、4cm
無色透明な立方体結晶が氷晶石です。
母岩全体が氷晶石で、空隙には氷晶石の他にラルストン石(Ralstonite)や
トムセン石(Thomsenolite)の結晶も観察でます。
酸化鉄に被われて表面が褐色をしていますが、無色透明の鉱物です。
氷晶石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 14:46 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動氷晶石 | |
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分類 | ハロゲン化鉱物 |
化学式 | Na3AlF6 |
結晶系 | 単斜晶系 |
へき開 | なし |
モース硬度 | 2.5 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 無色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 3.0 |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
氷晶石(ひょうしょうせき、cryolite、クリオライト)は、産出が比較的稀なハロゲン化鉱物の一つ。化学式はNa3AlF6、物質名はヘキサフルオロアルミン酸ナトリウム(Sodium hexafluoroaluminate)。
1799年に西グリーンランドのイビクドゥト(Ivigtût、現在のイヒドゥート(Ivittuut))で発見された。最初は「解けない氷」と考えられ、外観があまりにも氷に似ていることからこの名前がついた(ギリシャ語で「冷気の石」)。そのほかの国でも産出が報告されているが、現在でも、結晶としてまとまって産出するのはグリーンランドだけである。
単斜晶系。モース硬度は2.5から3。比重は2.95から3。色は、半透明の無色または白色。屈折率が低く1.338で水とほぼ同程度であるため、透明な結晶を水の中に入れるとほとんど見えなくなる。
1886年、アルミニウムの製錬法であるホール・エルー法における融剤(融点1012℃)としての用途が開拓された。このため、グリーンランドは氷晶石の輸出で莫大な富を得た。
現在、アルミの製造にはより安価な蛍石から製造される合成品が用いられているうえ、埋蔵量が底を突いたため1987年にイヒドゥートの鉱山は閉山して町はゴーストタウンと化した。
参考文献
- 国立天文台編 『理科年表 平成19年』 丸善、2006年、ISBN 4-621-07763-5。
関連項目
外部リンク
- Cryolite(mindat.org)
- Cryolite Mineral Data(webmineral.com)
「氷晶石」の例文・使い方・用例・文例
- 氷晶石という鉱物
固有名詞の分類
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