鈴木一 (農林官僚)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 鈴木一 (農林官僚)の意味・解説 

鈴木一 (農林官僚)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/04 01:32 UTC 版)

鈴木 一(すずき はじめ、1901年〈明治34年〉11月27日[1][2] - 1993年〈平成5年〉11月19日[1][2])は、日本の農林官僚

生涯

東京高等師範学校附属中学校(現:筑波大学附属中学校・高等学校)、旧制第一高等学校を経て[2]1925年文官高等試験行政科試験に合格[2][3]。翌年東京帝国大学法学部卒業[2][3]

大学卒業後は農林省に入り、農林属、水産局に勤務し[2]、農林事務官、山林局、畜産局勤務を経て、農林大臣秘書官となる[2]日中戦争が始まり、召集され[2]陸軍主計中尉となり、1940年に召集解除となる[2]。その後は農林省に戻り、文書課長、大阪営林局長、山林局長を歴任した。

1945年、父の鈴木貫太郎昭和天皇の組閣大命を拝受して第42代内閣総理大臣に就任した際には、綜合計画局参事官兼内閣総理大臣秘書官となった[2]

終戦後は宮内省内匠頭主馬頭、主殿頭を経て[2]1947年(昭和22年)4月23日侍従次長に就任し、1950年(昭和25年)10月1日[4]外務省出入国管理庁長官に転出。この際、天皇より螺鈿硯箱などを賜る。天皇とはその後も百武三郎(元侍従長)とともに御機嫌伺いに出向くことができる関係を持つことができた[5]。その後、法務省出入国管理局長を務めた[2]。出入国管理庁長官時代の1951年、不正入出国に関する件で衆議院行政監察特別委員会に証人喚問された[6]1954年、農林事務官となるが間もなく退職[2]。同年日本中央競馬会副理事長[2]1970年、東京穀物商品取引所理事長となる[2]

著書

  • 『天皇さまのサイン』(毎日新聞社、1962年)
  • 『人間天皇の素顔』(平安書店、1974年)- 増補版

親族

注記がないものは霞会館 1996, p. 773参照。

  • 父:鈴木貫太郎(1867 - 1948)- 海軍大将侍従長、第42代内閣総理大臣[2]
  • 母:鈴木トヨ(1912年に病没)
  • 継母:鈴木たか(1883 - 1971) - 旧姓:足立たか(1915年に再婚)
  • 妻:鈴木布美(1902 - ) - 赤須東吾四女
    • 長男:鈴木哲太郎(1926 - ) - 通商産業省審議官
    • 長女:鈴木道子(1931 - )

脚注

  1. ^ a b 霞会館 1996, p. 773.
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 秦郁彦 2002, p. 315.
  3. ^ a b 秦郁彦 2007, p. 253.
  4. ^ 皇室事典 2019, p. 588.
  5. ^ 宮内庁『昭和天皇実録第十一』東京書籍、2017年3月30日、135.255頁。ISBN 978-4-487-74411-4 
  6. ^ 第10回国会 衆議院 行政監察特別委員会 第12号 昭和26年5月26日

参考文献

  • 『平成新修旧華族家系大成:上巻』霞会館編、吉川弘文館、1996年。 
  • 『日本近現代人物履歴事典』秦郁彦編、東京大学出版会、2002年。 
  • 『日本官僚制総合事典:1868-2000』秦郁彦編(2版)、東京大学出版会、2007年。 
  • 『皇室事典:令和版』皇室事典編集委員会編著、KADOKAWA、2019年。 
先代
田中三男
外務省出入国管理庁長官→法務省出入国管理局長
1950年 - 1954年
次代
内田藤雄



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  鈴木一 (農林官僚)のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「鈴木一 (農林官僚)」の関連用語

鈴木一 (農林官僚)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



鈴木一 (農林官僚)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの鈴木一 (農林官僚) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS