連想学習
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 23:07 UTC 版)
2016年、モニカ・ガグリアーノ(Monica Gagliano)が率いる研究チームは、植物が環境内の予測された事象に応答することを学習するかどうかのテストに着手した。研究は、植物が1つの事象の発生と別の事象の予測との間の関連を学習することができることを実証した(すなわちパブロフ学習) 。植物における連想学習を実験的に実証することにより、この発見は植物を認知研究の適切な対象として認定した 。この研究では、エンドウ豆は2つの異なる刺激にさらされ、植物が1つのタイプの刺激を別の刺激に関連付ける能力を有するという仮説を立てた。これらの刺激の1つは、エンドウ豆の植物を風と光にさらし、もう1つの植物は、訓練段階で光を当てず風のみにさらした。実験段階に入ると、エンドウ豆の植物が示す反応を観察するために、植物は風刺激のみにさらした。 実験の終わりまでに、風と光にさらされたエンドウマメは風を光の存在と関連付けることを「学習」し、風刺激に向かって成長した。一方、光を受けずに風のみにさらされたエンドウマメは風刺激から離れるように成長した。この行動のメカニズムは完全には理解されていないが、これは植物体内の植物内の光受容体と統合する機械受容器と関係があるかもしれないと仮定されている。このことは、訓練されたエンドウにおいて、一般に光受容体のために確保されている成長反応が、非光源刺激でも成長応答を引き起こす理由を説明している 。 しかし、古典的条件づけをもちいたエンドウ豆の実験 は、偽の条件づけなどの可能性が排除されていないなど、問題が指摘されている。 2020年に発表された、より大きなサンプルサイズでの反復研究では、エンドウ豆植物における連想学習の証拠は見つからなかった 。しかし、光が無条件の刺激として効果的に機能したという発見を再現することもできなかった。この研究のエンドウ豆の植物は、以前に提示された光に対する信頼できる方向性のある成長反応ではなく、わずかな傾向を示しただけであった。複製された実験設定は、より高いレベルの周囲光と反射光の存在下で元の設定とは異なっていた。これは、方向性の成長をいくらかランダム化し、複製を妨げた可能性がある 。
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