通信技術の詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 04:03 UTC 版)
周波数帯は同社の方針として1GHz以下を使用している。 これは利用頻度の低い有効な周波数帯を利用することで通信の衝突による通信時間の遅延を防ぐためである。(欧州、中近東では868 MHzを、北米及び日本を含むアジアでは315 MHzを使用) 1GHz以下の周波数帯を用いる理由としてDECT, WLAN, PMR システム等の周波数帯を避ける、そしてオフィスビル、工場環境で有効性の証明されている帯域でもあることが上げられる。 一部の試作品で2.4GHzを採用した例があるが868MHz/315MHzと比較して電波の到達範囲(Coverage)が狭まり4倍以上のアクセスポイントが必要になるため試作品が作られた段階で製品化の検討は中止された。 通信プロトコルの特長として冗長性 (最低3 回のリトライ)の確保が取られている。 通常1度の送信信号には3回のコマンド信号が含まれる。3回から最大6回(用途によって設定が可能)のコマンド信号を25ミリ秒の間にランダムに送信する。これはサイクリックなノイズに対して同期する事を避けるリトライ機能を目的としている。個々のコマンド信号は32ビットのIDにより構成されるが内、24ビットはユニークなアドレス設定に用いられる。24ビットのユニークなアドレスを持つことで約1万7千個のアドレスを持つことが可能であり大規模オフィスビルで全ての照明に同社の技術を用いても同じアドレスによる混線を避ける充分なアドレス数が確保できる。
※この「通信技術の詳細」の解説は、「EnOcean」の解説の一部です。
「通信技術の詳細」を含む「EnOcean」の記事については、「EnOcean」の概要を参照ください。
- 通信技術の詳細のページへのリンク